1.《ネタバレ》 如何にもホラーぽい見た目諸々ですし、少なくとも製作当時はそーいうつもりでつくられたヤツなのは確実かと思うのですが、恐怖描写てのはほぼ全部単なるクモ(生のタランチュラ)なのでして、まァ正直別に怖くはねーのですよね(ゆーて、タランチュラって見ように依っては結構可愛くないですか?)。そもそも主人公が(殺意はしっかりと抱いた上で)タランチュラを放つ⇒標的は皆一様に驚愕と恐怖のあまりポックリ死んでしまう…という「そーはならんやろ」な展開の繰り返しなので、ホラー或いはサスペンスとしては正直「ゾクッと」とか「スカッと」とゆーよりは「モヤッと」の方がより強く感じられる…とゆーのは(ワリと終始)そーかも知れないのですよね。
ただ、ホラーではないにせよあくまでサスペンスとして観てゆくと、まずは殆ど罪悪感も無くしこたまどんどん殺してゆく主人公の小娘のサイコパスな風情と、でもゆーてクモを置いてるダケだからなあ…というある種のキレの無さ(=ゆーてなんかソコまで悪辣に見えてこないというもどかしさ)、加えて彼女の標的となる連中の方とてこれまた皆少なからずアクドイ感情移入不能な輩どもであるコト、この辺りのボンヤリとした感じが何となくまろやかに調和して、サスペンスとしてそれなりにイイ感じにハラハラと観てゆけるかな…という気もするのですよね(ある種謂わば「針」がフラフラしっ放しで、どちらかに振り切れるというコトが無いとゆーか)。ギリ暇潰しにはならんコトもねーかな…位の感じではあります。