1.どうとらえるか難しい映画ですね。黒沢清監督の映画はみんなそうなんですよ、捉え方によってすごく難しい。簡単なストーリーだけ見ると、破綻してます。単純に考えても10年眠ったまんまの息子に冷たすぎますからね。家族が四散して、皆が後ろめたい気持であればあるほど、そんな息子を無視できないでしょう。役所の役どころもおかしいですしね。けど、それはメッセージを伝える為に無視してます。バッサリ切って、自分の伝えたいことをダイレクトに伝えてます。この姿勢は素晴らしい。こんな演出する監督は日本では(たぶん)彼だけでしょう。日本の映画監督で、観客に最も考えさせる監督は黒沢清だと思います。けど、嫌いなんです。いい映画なのに、嫌い。自分の嗜好が残念。