1.スキャナーズと言えば頭が爆発する映画ですが、その肝心の頭が爆発するシーンは序盤に1回あるのみです。それで頭が爆発する以外は何をやっているかというと超能力要素を交えたスパイアクションという趣です。それではわかりやすいエンターテインメントになっているかというとそうでもなく、音楽の使用も最低限に抑えられた良く言えば静謐で上品、悪く言えば地味で退屈な展開です。超能力者が現実の人種差別や科学による人間の能力の拡張のような暗喩になっているかというと別にそうでもなく、当時はなぜか超能力がフィクションで取り扱う題材として流行っていたので適当にスパイもので一本エンタメを作ってみようという程度しか創作のモチベーションが見えてきません。結局見終わった後に頭が爆発するシーンのインパクト以上のものが残らないのも無理はないかなという感じです。