1.《ネタバレ》 タイトルはオブリビオンだが、雰囲気はフォールアウトに近いかな。
壮大かつ迫力ある環境映像や場面に合わせ無音とBGMを使い分けたりと演出は良質で、色々な謎や伏線を張りつつ適度に魅せるアクションや『秘密基地』での休憩等序盤はかなり面白かった。
ただ中盤判明する『謎』に関しては、正直予告を見れば大半の人が予想できる程度で非常に物足りない。
おまけに終盤の展開はまんま『ID4』で、あれからド派手な空中戦を抜き一層ご都合主義を強めた感じ。
多分『世界観』や主人公の『動き』を先に考えながらそれらにしっかり説得力を持たせる努力をしなかったのだろう、結果ワリを食らってるのは『敵』。謎の部分も『何故そんな事をする必要があったのか』とか、劇中での行動も『何故そこでそんな行動とるの?』と何もかもに合理性が無く『何でこんな馬鹿雑魚に地球ボロボロにされたの?』と疑問連発。申し訳無いが、目先の演出に気を取られ周りが疎かになる(若しくは面倒臭がって詰めなかった)と言う、『三流以下』の作家や脚本家が良くやる致命的なミスをやらかしてしまっている。
まぁそれでもド派手な戦闘や、そう言った欠点覚悟で取り入れた『世界観』や『主人公の動き』が斬新だったり魅力的だったりすれば帳尻取れてたりするが、本作にはそれらも無く、上述した映像・音響演出でもカバーしきれていない。せめてもう少しテンポ速めて30分位尺削ってればまだ我慢できたのに。
あと洋画の敵はそろそろ自爆装置なり自滅プログラムなり、『利用している対象』が裏切った時の保険を考えた方が良いと思うよ。無論それをやっちゃうと話が進まないのだが、お話作ってる人もお金もらってるプロなんだからそこは頑張ってクリアする位は頭使おうよ。
総評
『ID4の後日談(結末が異なるパラレルワールド)』的内容だが、『ショボイ戦闘』『ご都合全開』『ダラダラ長めの尺』『今時素人でも使わず捻りもない謎』と言った後半の出来が序盤の素晴らしさを見事に台無しにしてしまった。
終劇の時点で問題は山積み(『進展』したものはあっても『解決』したものは何一つ無い)だし、一層の事後半のアクション全部無くして、敵が目的を達成して取り残された人のお話的SFドラマにした方が良かったんじゃないかな?