1.《ネタバレ》 『Tape 56』
ヒャッハー!な奴等が変な家に盗みに入り、ソコで見つけたビデオテープを再生してみると…という構成で、今作の他5話をある種内包する大元のエピソードというコトになる。コレもある意味ファウンド・フッテージのオムニバスとしては(6話ではなく)実質5話だと言えるかとも思うし、またその「ファウンド・フッテージのオムニバス」という体裁の説明付けとしても決して悪くないアイデアでもあるかと(まあ別にソコまで大したモンではないケド)。かつ、続く5話の中には何となく編集されてる…ぽいのも在るというコトの「言い訳」としても(ある程度)機能するという構造だったりするのかな…ともね(⇒意外とワリかし重要な言い訳)。
1.『Amateur Night』:20分
安手なこのジャンルとしてもかな~りシンプルで直球なお話だとは思うケド、肝心のバケモノ女を演じてる女優さんがまずは好い雰囲気だったとも思うし、その怪物女が暴れ出して以降も彼女を決して「映し過ぎない」感じとかだってホラーとして結構好きだったりもね。短編として、この手のヤツとして、決して悪い作品ではないかな、と。ただ、2つ気になった点として、まず前述どおりショックシーンをごく「見せずに」進めてイイ~感じだったのにオーラスは肝心のバケモノの人外な顔(=特殊メイク)を思いっ切り映してしまうというチョイとな興ざめ。ともうひとつ、結果的にチャチなエロが無暗に多いが故に国内版ではボカシがま~た入りまくるというコレまたな興ざめ(ファウンド・フッテージでボカシって…)。この辺は流石に無問題とは致し兼ねるかな…とも思ったりも。
2.『Second Honeymoon』:26分
カップルが旅行してんのを撮ってるダケな映像なのだが、その旅行にはナニやら変な女が(実は)付いて来てた…的な話。かなりダラダラと、そしてこのオムニバスの中では比較的尺も長い方なワリに、話にもショックシーンにもナンも中身ねーな…てかね。ある種の雰囲気系…と言えば聞こえは好いのかも知れんケド、そもそもVHS画質で雰囲気もナニもねーじゃん…と思ったりなんかもして(正直只のアンマッチよね)。
3.『Tuesday The 17th』:17分
今度は若者4人で森(+池)に遊びに来たよ!てダケな映像なんだケド、案の定変なお化けが襲ってきたよ!的な話(+意外にも皆殺しエンド)。でショック描写の量は(特に後半は)かなり多いんだケドも、基本は簡易な画像処理によるシンプルな仕掛け⇒かつ結構そのゴリ押しなので結果的に少し飽きが来るかも。話にも内容は(有る様で)ねーし…とは言え、退屈まではしないかな。
4.『The Sick Thing That Happened To Emily When She Was Younger』:16分
メンヘラ気味の彼女が彼氏とテレビ電話してる映像(の寄せ集め)なんだケド、実は彼氏の方が…みたいな。正直、今作中で一番ファウンド・フッテージぽくないとゆーか、諸々と制約(=弱点)も多く有るこのジャンルのひとつの大きなソレが「音(音楽)を自由に使えない」てなコトかな…と思ってるトコロに、今作ではお化けが出て来そーなシーンじゃそもそもバッチリ重低音効かせてるしイザ出て来るって時にも変な効果音入るし、でお話もある意味(このジャンルとしては)内容=仕掛けがチャンと在るヤツだ…てのを適切にシーン分割してテキパキと語ってっちゃう、てのからして諸々と「ぽくない」ですよね。正直、今作のコンセプトからは外れ気味かと。
5.『10/31/98』:17分
設定や話の進め方なんかは今作の他エピソードですらも散々観た様な在り来りなヤツだと思うケド、肝心なホラー描写(⇒何しろ「トリ」なワケだし)は思ったよりも派手で量も多く、なので決して悪くはなかったかと。これぞファウンド・フッテージ!的とも言える。