1.《ネタバレ》 第二次大戦下、ナチスドイツを欺くためにイギリス政府が極秘に行った特殊作戦、その名も「オペレーション・ミンスミート」。それは偽装されたイギリス将校の死体を地中海に漂流させ、敢えてナチスの手に渡そうと言うもの。あらかじめ死体に持たせておいた偽造文書によって、敵の目を自軍の上陸作戦から逸らそうというのだ。あまりに無謀な作戦だったが、首相の決断により実行にうつされることに。失敗すれば2万人もの若き英国兵の命が危険に晒される。作戦の責任者として任命されたモンタギューは、集められたごく少数のメンバーとともに着々と計画を練ってゆくのだが……。実話を元に、そんな無謀とも言える極秘任務に従事した英国諜報部員たちの奮闘を描いたスパイ・サスペンス。監督は、『恋におちたシェイクスピア』で有名なジョン・マッデン。名優コリン・ファースが主演を務めたということもあり今回鑑賞してみました。題材は物凄く良かったと思うんですよ、これ。ドイツの同盟国であったイタリアのムッソリーニ政権を倒すためにシチリア島に進攻しようというイギリス軍。敵の目を島から逸らすために偽造文書を持たせた死体を海に流す(海流が変わって違うとこに流されたら終わりですやん!)なんて、常人にはとても成功するようには思えない作戦を実行に移したというだけでも凄いのに、ましてやそれが実話なんて!なのに、なんだろう、この最後まで付きまとう微妙な空気……。映像が終始暗くて地味だし、お話も無駄にややこしいのがその原因じゃないですかね。特に敵が死体を見つけてからの展開が、いったいどうなったら作戦が成功なのかいまいち分かりづらい!さらにそこに無駄としか思えない主人公のロマンス要素も加わって、まぁサスペンスが盛り上がらない盛り上がらない。もう少しお話を整理してもっと分かりやすく見せてほしかった。この監督の前作がけっこうお気に入りだっただけに残念!