3.《ネタバレ》 中身のない映画は苦手です。
中身がなくても、見ている間楽しめたり、爽快な気分になれたり、頭を使ったりする映画は大好きです。
この作品にはそのどれもありません。
言うなれば、雰囲気と会話の妙を楽しむ映画でしょうか。
報復→報復→報復→報復→報復・・・・
何回繰り返すねんっていうくらい、延々と仕返しが続きます。
その報復のシーンだって、過激な割りにリアリティを追及するためか迫力には乏しくて、何か毎回消化不良のまま終わる感じなんですよね。
もちろん、絶妙な会話の面白さと、登場人物たちのなんか憎めないふんわりとした雰囲気によって、暴力描写が見事に緩和されて見やすくなっている点は評価できると思います。
ですがそれだけなんですよ。
最後まで見終わっても、それぞれが何かのゴールにたどりついたとか、成長したとか、そんなエピソードは最後までないわけです。
もちろん、それが青春だよって言ってしまえばそれまでですが、「なんのために2時間近くもこれ見てたんだろ」って気持ちになります。
雰囲気は良いし、会話も面白いし、映画全体に漂う閉塞感と疲労感も何かを訴えてくるし、悪くはないと思うのですが・・・・
ナイナイの岡村の大ファンの妻が、途中で見るのをやめた・・・
それがこの映画のすべてなのかなって思いました。