《改行表示》14.1971年に行なわれた、ある心理実験をモデルに制作された映画。 実際のフィルム映像をテレビで観た記憶があるが、確か実験は途中で中止になったと思う。 それでも集団心理の怖さは生の迫力で伝わっていたため、映画のインパクトは弱まってしまった。 また本作自体ではかなりの脚色がされており、ストーリー展開に限って言えば、 "あのまま実験が続いていたら、きっとこうなっていたかも"という、 誰もが想像でき得る範囲の域を脱していない。そのため後味の悪さばかりが残ってしまう。 せっかくドラマ仕立ての映画にしているのだから、ドキュメントタッチでは表現できない、 何かもう一つ心に訴えるものが欲しかったような気がする。 【MAHITO】さん [地上波(字幕)] 4点(2011-07-28 04:04:38) |
13.《ネタバレ》 まずこのストーリー全てが実話ではない。映画としては面白い題材だが、この作品のストーリーはタチの悪い状況下における、タチの悪い奴らによる、タチの悪いケンカに過ぎないのでは。実際はどんな人格をもった人間が各グループを構成するか、なかんずくどんな人がリーダー格になるか、にも大きく左右されるものだし。この作品の場合、派手にケンカをしかけた主人公の無分別な行動が全ての引き金になっているのが興ざめ。看守チームが実験室を占拠するあたりからの暴走は現実にはありえないと思ってしまうから、ここも興ざめ。しかし「牛乳残すな!」のところでプレスリーおやじがリーダーに「ちゃんと言うことを聞かせた方がいい」と言われ、しばし考え込み、主人公に初めて罰を与えに行くくだりなどは、人間心理をよく描いてはいると思う。ともあれ何より私がインパクトを受けたのはこの映画の内容以上に、(ここのレビューにもあるように)この映画を観た多くの人々が、このいささか大げさなストーリーにある種のリアルさを感じていること、つまり自分自身も置かれた状態によってはこれくらい暴走するかも、と思っていること、そのこと自体が最もおぞましい。 【田吾作】さん [DVD(字幕)] 4点(2007-05-07 21:47:19) |
【バイオレット】さん [DVD(字幕)] 4点(2006-03-13 00:45:27) |
11.映画化ということでどこまで誇張したのかわかりませんが、主人公の行いが全ての悪で、それが全体に加速していっただけとしか私は捉えきれませんでした。あの主人公のような人間が実際にいたとして、鎮静させても聞かず、さらには体臭のことまで言われたら、カチンとくる人間が多いはず。それで看守側も酒の勢いもあってやりすぎたもんだから、お互いヒートアップしてしまった。これは内心にある衝動ではなくて、ただの喧嘩の延長です。この映画を見て、ほんとの実験の内容、顛末がどういうものだったのかますます気になってしまいました。 【ぶるぅす・りぃ。2】さん [DVD(字幕)] 4点(2005-04-07 17:48:39) (良:1票) |
10.純粋に、深層心理の暗部にメスを入れる作品なのか?と思いきや、半分はラブストーリー仕立て??で、なんじゃこりゃ…。この部分が、ホントにいらないんだわ!てか、いらない!マジで。話のテーマを薄めただけ。実際に起こった事件をもとに映画化したもの。1971年、スタンフォード大学で行われた心理実験「PRISON」。集められた被験者24人が「看守」と「囚人」に分けられ、2週間を模擬刑務所内ですごすというもの(実際には、7日間しか持たず、心理学会では、実験の禁止へと発展することに)。企画はとても興味深くて、結末も衝撃的だと思った。突き詰めたら、きっともっと、しっかりした作品が出来たはず。そう考えると実におしいんだな~。う~ん、もったいないよな~。 恐怖よりも、心理的嫌悪感を煽っただけ。 【yuua】さん 4点(2005-03-21 21:26:42) |
9.“非常に興味深い内容・テーマ”であることは間違いないですが、私の中では「人間とはときに恐ろしいね」という感想が、猛烈な「救われなさ加減」を超えることができませんでした。ミもフタもない言い方をすれば「(いくら興味深くとも)なんでそんな実験やったのよ」とも観賞後には思えてしまったぐらいで、これは趣味の問題も多分にあるとはいえ、私にとっては単に“興味深い”というだけでの4点となってしまいました。 【まつもとしんや】さん 4点(2004-10-20 18:24:56) |
8.テーマは大変興味があるが映画としての評価は高いとはいえない。この映画で描かれていることは実際に起こった事件である。「事実」にストーリーを持ち込んで無理やりドラマチックに仕上げるのは、映像に対する暴力である。時々出てくる彼女の描写がそれである。模擬監獄のみに焦点を当てるべきだと思った。同じドイツのビム・ベンダースならもっとリアルな映画になっていたと思う。 【神風】さん 4点(2004-08-12 18:33:40) |
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7.当時、心理学科の学生で、同じ学科の人たちと見に行った。見終わった後、重い空気が私たちを包んでいた。映画としての出来不出来とは全く関係なく、もう一度見ようとは思わない。 【デイジー】さん 4点(2004-06-09 00:23:23) |
6.実験でそこまでいっちゃうだろうか?予兆は十分あったのにあの実験者の怠慢はあり得ない。この手のシリアスなテーマの映画で「あり得ない」と思わせたら「負け」でしょう。あり得ない描写があってもそれを超越する衝撃があればいい。もしくは初めからあり得ない設定であればそこに違和感を覚えることも無い。徹底して「あり得ない」を強調すればブラックユーモアにもなり得る。でもこれはどれにも当てはまらない。ただ「負け」と言ったものの「惜しい」とも思う。雑な造りに不満を感じつつも変化する人間描写はなかなかに解かりやすく要点だけをうまく見せてるなと感心する。あ、それから実験前に見せたスライド(「時計じかけのオレンジ」を思い出した)、あれって..あれだけ?なんかの伏線かと思ってたんですが..私には意味不明。 【R&A】さん 4点(2003-12-15 18:53:34) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 これだけオイシソウなシチュエーションが揃っているから、ワクワクして見ましたよ、ええ。どうせ脚色したことは分かっていたから、後半の乗っ取りは予想の範囲内。もっとアッと言わせる展開できんかったんかい!?設定だけが目だって、オチが勝てなかった作品。あと、主人公の恋人(?)役。なんだあの不自然な出会いは?あれで更に興ざめ。 【ダブルエイチ】さん 4点(2003-11-28 17:15:28) |
4.期待して観たのですが、あんまり面白くなかったです。看守・囚人役に分かれる前の実験(いろんなスライドを見せるやつ)や実験参加の動機を語っている場面の方が興味深かった。実験が開始されてからは何か現実離れしすぎている気がしました。スタッフの少なさ・スタッフの拉致・ドライバーなどが???でした。 【きすけ】さん 4点(2003-10-21 17:30:52) |
3.《ネタバレ》 この実験の事実を伝えることはけっこう意味があったかもしれないけれど、映画としてはどうかと思う。雑な感じするし、女の人をむりやり話に入れているような感じがして、あまり必要ないんじゃないかなー。早送りしながら観てしまった。もうちょっと違う見せ方ができたのでは。 【ckeru】さん 4点(2003-10-09 23:57:12) |
《改行表示》2.《ネタバレ》 「極限状況下における人間の精神の弱さ」や「自己中心的な人間性の露呈」というテーマは分かるけど、これはあくまでも、きちんとした監視下にある「実験」だという事はみんな認識した上でやっているわけでしょ? 外部との物理的接触が完全に断たれた「本当の閉鎖空間」ではない訳で、わずか数日で、あんな問題を起こしたらどうなるかも分からないほど狂うなんて、ちょっと考えられない(まして看守役の男は毎日家に帰っているんじゃなかったっけ?)。現実の実験をもとにしているとは言え、理性を失って狂っていく過程は映画的な誇張や脚色が多分に入っていると思う。だいたい、こんな短期間にいちいち人間性がマイナス方向に激変してたら、刑務所に限らず、抑圧的な上下関係のある組織はほとんどすべて成り立たないでしょ。別に性善説や性悪説を持ち出すまでも無く、人間性の本質が弱いものだってのは、誰でも分かってる事だしね。 もしこれが事実そのままだとしたら、それは「人間には誰しも抑圧された凶暴性があり、環境次第で善にも悪にもなる」とかじゃなく、単に「暴走した看守役の男の人間性に問題があった」というだけのこと。この微妙なところを見誤って、「罪を憎んで人を憎まず」みたいな発想に行くとちょっと危険。 【FSS】さん [ビデオ(字幕)] 4点(2003-09-17 04:37:31) |
1.実話ということで期待して見た部分もあるのですが、ココまでホントに?と言うのが感想です。暴力的なコトでなくもっと内からくる心理と言うか、じんわり壊れていく その壊れてきているコトにも気付かないというモノを想像していたのでちょっと期待はずれでした。 【クラリス】さん 4点(2003-06-17 14:40:10) |