1.邦題に興味を持ち鑑賞しました。タイトルからも分かるようにこの映画はイランにおいて女性達がいかに理不尽な立場に強いられているか、時に弾圧・抑圧されているかが伺えるエピソードが数人の女性達の登場によって繰り広げられています。リレー式にエピソードが繰り広げられる手法により、いつしか映画に惹き込まれ、まるでイランの町並みに居るかのような感覚に陥りました。しかし、肝心な内容については、いま一つ掘り下げてないというか、訴える力に欠けた作品である印象が強いです。アフガニスタンをはじめとするこの女性問題、先進国的な価値観で測り「差別問題」に繰り広げることにいささか不安を覚えます。「自由」という権利の裏には当然、「義務」も生じるわけですし、彼女達の生きる世界の中では、ある意味では女性は守られる存在でもあるのですから。世に広がる「女性問題」、その後を考えればこそ、開放を押し付ける結果には繋がってほしくありません。