5.《ネタバレ》 真面目な孫四郎が藤井に嵌められるんだけど、こういう手順、他の人に確認しないのかな。孫四郎も藤井と加代の不倫を感づいていたらしく、そんな相手からの怪しい助言を真に受けるだろうか?…とも思うけど、藤井には名前を呼び上げる仕事で庇ってもらってるし、案外『騙されてると思うけどその通りやるしかない』立場だったかもしれない。時代は違うけど公務員の世界だ。
以登は和服の日本髪より、剣士の姿が似合っていて、孫四郎が訪ねてきたとき日本髪だったから、それで戦うのか?と思ったら試合の時には下ろしていた。そんなに簡単に下ろせるのかな?というか、前の日に来るのが解っているなら最初から髪下ろしとけばいいのに…そもそもお父さんも前の日の晩御飯の時に来ること伝えるなんて、以登に準備期間与えないのか。
男前の孫四郎に対し片桐の図々しさ、不細工具合を散々見せておいての、情報収集の巧みさから、最後以登の手助けの手際良さ。人は見かけによらないね。登場からずっと不機嫌顔してた以登が、最後に笑って片桐についていったから安心できた。花(恋)のあとにこんな男と添い遂げる以登は、幸せな一生だったんだろうな。
また、いい歳をして武芸の才ばかり秀でて、婚期が遅れてる以登。平穏の時代に剣術は秀でていても、仕事では埋没していた孫四郎。時代遅れというか、大人社会で認められる行いをしていない二人が、引き合うのは解る気がする。これもまた題名の『花(やりたいこと、自分が輝けること)、…のあと』なんだろうな。と思ったり。
あ、片桐が居酒屋で酒のおかわりを注文して「…早いな」って言う場面好き。『作り置きじゃないか?』って意味にも、女中さん役の人への『もうちょい間を開けなさい』って演技指導にも見える。
この前見た山桜と雰囲気が似ているので、同じ監督かと思ったら違った。でも雰囲気似ているなぁ。
調べたら制作陣とか結構同じ人がやっていて、原作は同じ藤沢周平で、同じ架空の海坂藩のお話…ということで、まぁ似るのか。
主題歌も同じ一青窈だったわ。