2.《ネタバレ》 まず、長い! そして壮大に見せようとはしているものの、作品としては非常に小粒。
リー・リンチェイ主演の82年版『少林寺』を現代的アレンジで蘇らせたという触れ込みだったが、一応は史実を踏まえてその裏ではこんなお話もありました、的なストーリーだった前作に比べ、今作はまったくの創作話。おいおい、いったい何時少林寺はイギリスの武器商人に砲撃されて大破したんだ?! また、前作では主要キャストが皆本物の武術家であることが売りだったが、今回はそれも無い。よってクンフーアクションは少なめだしショボい。
ストーリーは悪い話ではないが、あまりに急激な侯杰の改心がわざとらしく、それに絡むメロドラマも少々鬱陶しい。
ジャッキー・チェンの役どころは、必要かつ良い役ではあるが、アクションシーンは戴けない。武術を知らない厨房係が、料理の要領で敵を薙ぎ倒すって……。
終盤、無理やり感動モノに仕立てようとする作りも鼻についた。
結局終わってみれば、虚仮威しの壮大さだけで観せようとする冗長な映画という印象だった。唯一の収穫は、前『少林寺』でタン師兄役で活躍されたユエ・ハイ(彼は本物の武術家です)の元気な姿が見られたくらいか。