1.《ネタバレ》 IMAX 3Dにて鑑賞。
一応は前作と繋がった話ではあるものの、主要キャストは総入れ替え状態(人気の高い忍者役は除く)。前作で華々しいデビューを飾ったチャニング・テイタム演じるデュークは序盤で呆気なく戦死するし、ホーク将軍に至っては不在の理由すら説明されない始末。その一方で、ビョンホン演じるストーム・シャドウは前作のラストで死んだと思われる描写がなされたにも関わらず、本作では何の説明もなく当たり前のように復活。もう滅茶苦茶なのです。内容の方も、SFっぽいアイテムやありえないほど大掛かりな秘密基地がバンバン登場しまくった前作からは一変、実在の兵器を中心とした軍事アクションとなっています。G.I.ジョーの位置づけにしたって、前作では世界各国のエリート軍人を集めて結成された世界警察のような組織だったものが、本作では米軍の一特殊部隊のような扱いとなっており、続編というよりも前作とは別物の映画と考えた方がしっくりきます。。。
映画としての完成度は、前作よりも本作の方が上だと思います。主人公の成長物語を中心として、どうでもいい色恋沙汰だとか過去の確執だとか面白黒人だとかいろんなものを詰め込み過ぎてとっ散らかっていた前作と比較すると、善の軍団と悪の軍団の衝突という分かりやすい話に終始した本作の方がまとまりがいいのです。主演を引き継いだドウェイン・ジョンソンも大変にキャラ立ちしており、キャラものとしてもしっかりしています。ただし、『エクスペンダブルズ3』かと思うような本作の見せ場は既視感満載で面白みがなく、音がデカイだけのアクションがダラダラと続く筋肉の祭典には途中で飽きてしまいます。前作はSF的にしすぎてバカバカしいレベルに達していましたが、一方本作はSF要素を排除しすぎてつまらなくなっているのです。もし『3』を製作するのであれば(世界的には及第点の興行成績をあげており、さらなる続編製作の可能性は低くありません)、『1』と『2』の中間辺りを狙った映画にして欲しいと思います。