1.《ネタバレ》 ソフィア・ブテラを起用したのなら、もっと彼女のアクションを増やしても良かったのでは。
狙撃シーンや格闘シーンで唯一サマになっていたのは彼女のシーンと、クリス・パインのバイクアクションだ。
この二人をもう少し絡ませておけば、乱戦のさなかに二人が手を取り合って転送されるアクロバティックなシーンは
よりエモーショナルなものとなっただろう。
ひとたびアクションに突入するとカメラがひたすら落ち着きなく動き回るという癖があって、却って状況把握を難しくしている。
時代が許さないのだろうが、終盤は例によって『盗人にも三分の理』が登場。この「言い分の主張」、あるいは種明かしが始まると
必ずアクションが滞る。喋らずにはいられないから。
変則的な重力を利用した面白い舞台をクライマックスに用意しているのだから、着水してからタワー天辺までの追跡を途切れさせず
一連の流れとして身体アクション:活劇を見せて欲しいのである。
種明かしの作劇に頼ってしまうところが弱さである。
宇宙空間に鳴り響く音楽とドッグファイト。これはどう見ても日本製某アニメーションへのオマージュだろう。