2.《ネタバレ》 シナリオは所謂「アニメの水準」に留まっているが、作画や音楽など演出の側面では「アカデミー賞の水準」はゆうに上回っている。
シナリオについて具体的に言うと、「控えすぎた部分」と「やり過ぎた部分」がそれぞれ多すぎる。
例えば、二人の関係を覗き見するような作品だと監督は言っていたが、それにしては人物の感情表現がコテコテすぎる。
深夜アニメの平均がこの作品に届けば御の字だと感じるレベルにはあるが、"映画"という大きな観点で捉えると、あまりに欠点が多い。
アニメーションの長所である、「画面の細部まで行き渡りうる意識」を十分に活用した作画は素晴らしかった。