1.《ネタバレ》 舞台は、人里離れた小高い丘の上に建つ豪華な別荘。そこに、持ち主であるノーベル賞を受賞した老科学者が若き婚約者を連れてやってくるところから物語は始まる。婚約者の名は、エリザベス。まるで人形のような完璧な美貌の持ち主である彼女を迎え入れるのは、科学者の息子である盲目の若者と家政婦のような謎の女性。誰もが何か秘密を隠しているような別荘の中で、科学者とエリザベスの愛欲に満ちた新婚生活が始まる。沢山の高価な服に高級な家具調度品、何不自由ない満たされた日々。だが、エリザベスは拭い切れない違和感を抱き始めるのだった。夫の目を盗み、秘密の地下室へと忍び込んだエリザベスは、そこであり得ないものを発見してしまう。それは昏睡状態で保存された、自分と瓜二つの若き女性だった――。果たして自分は何者なのか?エリザベスの出生の秘密を巡り、衝撃の物語が今幕を開ける……。とまあ、ここでぶっちゃけてネタバレすると彼女はこの科学者が創り出したクローンなわけなのですが、こんな単純なお話なのに、こんなにこんがらがったストーリー展開にする意味が分からない作品でしたね、これ。エリザベスの基となった人間はこの科学者の亡くなった奥さんで、しかも6体しか作り出せなかったのに、約束破って秘密の地下室に入ったからって簡単に殺しちゃうこの科学者の行動がまず意味不明過ぎます。物凄く怪しさ満点でしかも指紋認証で簡単に入れるのに、「この部屋に入ってはいけない」なんて言ったら誰だって入りたくもなりますって!え、これは「ここには誰も隠れてへんで!」って言う往年の吉本新喜劇のネタですか(笑)。さらにこの別荘の住人である女性科学者の謎の経歴やら実は息子もクローンだったという無駄にややこしいうえにさして盛り上がりに欠けるエピソードを絡めてくるもんだから、後半はもう眠たくって仕方なかったです。中途半端に哲学的な会話を盛り込んでみたり、全編にわたって変に凝った撮り方をしたりするのもこの面白くなさに拍車を掛けています。大胆なヌードを披露してくれたエリザベス役の女優さんも確かにキレイなんですけど、なんだかお人形さんのような作り物めいた感じなので、そこまで僕の股間に響かず…。うーん、観るだけ時間の無駄の凡作でした。4点!