1.“ATG×大島渚”という組み合わせによる個性が、爆発しまくった作品。
この頃の大島渚監督の映画に共通する「密閉感」「風変り」「モノクロの寒々しい映像」などの特徴が、本作にも十分感じられる。
そういう個性を感じられたの良かったのだが、理屈抜きにつまらない!
なんというか、尺が長い上に、表現している内容が同じことの繰り返しというか。
血筋による因果、悪しき風習など、テーマは面白いが、全体的に平坦な内容で、正直なところ、後半は飽き飽きしてしまった。
それにしても、大島渚監督の作品における、戸浦六宏、小松方正、渡辺文雄の3人は、本作でも「大島3兄弟」として異彩を放っていた。