2.《ネタバレ》 うーん…率直にシナリオがイマイチですね。何から何までよー分かりませんです。。
トレパネーションを題材に、ソレに依って超常の力を身に付ける…というアイデアを用い、かつ実際に作中で主人公が「とある」特殊能力を得るというその実際の設定を含めてもそれなりにユニークなアイデアだとは思うのですね。ただ、一方で本作は如何にもSF系のサスペンス・スリラー、またはホラーの様な見た目をしていながら、本質的には人間ドラマ(のオムニバス)であって、登場するキャラクター各々が抱える心の闇を見い出し、そして解決してゆく…という然程テンションの高くならない話でもあるのですね。ソコでしかも、その「見い出す」はともかく「解決する」の方が正直ナニがどーなってそーなるのかがどれもしっくり来ないのですよ(何で綾野剛がソレを見える様になったダケでさも解決してやったぜ!てな感じになんの?と)。最初の内野聖陽の話はまだ何となく分かった気もするのですが、そっから先の3人は正直サッパリ訳分からんかったですね(むしろ段々訳分からない度がヒドくなってくよーな気もする⇒だから終盤に向かうにつれてどんどんつまらなくなってゆくとゆーか)。
もう一つ、設定的な部分のある種の雑さとでもゆーか、総じて成田凌の行動にしっかりとした動機の裏付けが無いので、全体の流れもまたなんかよく分からないのですね。まずは何故、綾野剛に目を付けたのか。そして終盤、岸井ゆきのにもまた目を付けた理由と、彼女にもトレパネーションを施した後の経緯・顛末(+その他諸々どこにどーいう意図があったのか)とかもサッパリ分からないのですね。原作未読でこの辺の事情をチャンと理解しているワケではねーのですが、仮にこの尺で描くのが難しかった…というコトなら、原作のエピソードに拘らずにオリジナルストーリーのオムニバスに改変した方が好かったのではないでしょーか(重ねて、設定自体はそこそこ秀逸だと思ったのでして)。