4.《ネタバレ》 さすが園子温映画だけあって、ジャンルを超えている。 最初はホラーで、病院のシーンとか観客を脅かそうとしてくるので結構怖い。笑顔で集まって何の躊躇いもなく電車に飛び込む女子高生達も怖いが、学生達が昼休み、屋上でふざけて自殺の真似をして本当に自殺してしまう場面が1番怖く、狂気を感じた。
その後も不安を煽るようなシーンの連続だが、突然のローリーの登場によって映画は急にコメディヘと変貌を遂げる。今までの緊迫感は一体。観客を嘲笑うかのようにローリーの独壇場が続く。ここで騙された!と思ったら、完全に園子温の勝ちなので、ここはグッと堪えて大人しく観るのがよろしいだろう。
そして、映画は事もあろうに終わる15分くらい前になってから急に謎解きミステリーの様相になり、なんだかわからないけど解決へと向かう。いや、全然解決になっていないんだけど。最後は哲学的になって観客に色々意見を押し付けて終了するという一番ダメなパターン。ちゃんとパズルのピースを全部はめてから終わりにしようよ。じゃないと死んだ方がいいってデザートも歌っているよ?というわけでこの映画は完全に死にました。あははは。 【ヴレア】さん [DVD(邦画)] 4点(2014-10-03 20:21:39) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 初っ端の「せーの」以降はうーん・・・ 屋上からの飛び降りはまぁインパクトはあったけど、でもそれだけかな。意味ありげな子供の問いかけとか、終始咳き込んでたりとか、謎のアイドル集団とか、結局監督の意図するところは「悪趣味な映像を見せたい」ってのが落ち着くところのような。丸の増えるタイミングも不明だし。 【悲喜こもごも】さん [DVD(邦画)] 4点(2011-04-09 23:20:51) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 序盤のインパクトや雰囲気は最高。病院でのエピソードまでなら傑作と言っても良い。
しかし、その後ローリーが歌を歌い始めたところから様子がおかしくなる(笑)。一瞬、「すわ、「発狂する唇」の再来か!?」と身構えた。まあ、あそこまでデタラメではなかったが、結果的に破綻する事に違いはない。
安易な自殺を通して、現代の若者の病理を描いたつもりだろうが、スタイルだけで中身がスカスカ。ミステリーっぽい伏線も、まともな説明がないまま放り出してある。ラストの子供達も露骨に「エヴァンゲリオン」のパクリ。こういう上っ面だけをパクるから、エヴァまで同列に見られてしまう。ファンとして迷惑。「破綻していそうで、破綻していない」のがエヴァ。「破綻していそうで、やっぱり破綻している」のがこの作品。似て非なるもの。
とりあえずテーマだけは深いので、もう少しまともな撮り方をすれば傑作になった可能性があるだけに惜しい。 【FSS】さん [ビデオ(邦画)] 4点(2003-10-21 12:59:27) (良:1票) |
1.<ネタバレあります>冒頭のつかみは素晴らしいです。こういう破綻の効いた始まり方は好きですね。事件発生前後の変化の差の激しさは、そうやすやすと表現できない。前半はかなりぶっ飛んでいるというか、和風サイコホラー独特の狂気がにじみ出てます。これが全編までよかったら『バトル・ロワイアル』よりヤバイって言えるんですが、後半から息切れしてくるのが残念。自殺サークルの首謀者役としてROLLYが出てくる辺りから下降線をたどっていっちゃった。ボクが監督だったら、自殺サークルには首謀者はいないって設定にしますね。もともと、誰かが自殺した事で自殺ブームを引き起こした。それで十分だと思うんです。どう見てもROLLYは小物でしょ。もちろん『真の首謀者』が存在しているんだけれど、ボクから言わせると、そいつも小物。見えない力ほど恐ろしいものはないです。ラストがハッキリしないので、イマイチ。見所が、若者たちがパタパタ自殺していくところだけというのも寂しい。前半のインパクトから4点。 |