1.《ネタバレ》 うーん、ラスト3分がなかったら、評価は最低になったかもしれない。
それだけラストだけが輝いていた。
・・・老夫婦がいる。
夫は今まさに息を引き取らんとしている。
それを見守る妻。
目の前に横たわっている最愛の夫が、あともう少しで亡くなるであろうことは分かっている。
二人の老夫婦は、死別を目前にしても、決して目をそらすことなく、互いにみつめあう。
そこには悲壮感というより、安らかな空気が漂っている。
互いに重ねてきた年月。
その老夫婦は、互いを見つめあいながら、それらを思い出しているに違いない。
悲しいけど、穏やかなひととき。
・・・と、まあ、こういったシーンがラストにくる。
一言では到底言い表すことのできない奥深いシーンである。
このシーンが非常に印象的で心打たれたので、なんとか満足はできたものの、2時間のうちの大半は退屈で息苦しくなる内容だった。
なんといっても閉塞感がひどい。
この閉塞感はベルイマンの得意とするところであり、一つの特徴とも言えるが、私は苦手である。