1.おそらくは誰もが一度は抱いた衝動、妄想のイメージ。それら日常の中に当然の
ようにあってだれも見向きもしない程度のものをまんま映像化しちゃうのが得意
なんですかね。この監督は。
思春期の理屈屋が親を困らせる時の理屈の展開と妄想と衝動。具体的に自殺の光景
とその後の踏み切れぬ己の姿までも真剣に真剣に思い描いて考えて、人生や
死の意味までも考えを派生させて、他の誰もこんな事を考えやしないだろうとい
うささやかな優越感と大部分を占める倦怠感とちょっと間違ってる達観。なんか
このじぃちゃんの姿はそんな反抗期の理屈屋の姿みたいです。早い話が子供。
若い時から時間が止まっちゃってるんだねってのが正しいのか。それは馬肉屋の
なかで、時間が無味にすぎさったからかな?違うと思うけどね。
なんにせよ“それ”が“テストで悪い点とりそうだから言い訳を考えておこう”
ってのと大差ないくらい人生の無駄というべき思考の展開と時間の過ごし方
だったと笑っちゃえるような時がこの老人に訪れるんでしょうかね。そんな事
考えてる間があれば勉強しとけ。と当たり前のことにも気付かずに真剣に無駄
な事を考えてた以前の自分が滑稽に思えてくるようなその時が。
ついでにいうなら、この映画ひっじょ~に退屈です。なので点低め。この映画で
睡魔と激闘繰り広げたってごくごく自然な事だと思いますよ。正直、この映画は
今の日本人にこそ見て欲しいとかぬかした女優さんには余計な世話だよそりゃ。
とでも言いたい。