1.《ネタバレ》 撮影時間わずか3時間20分!ギドクがこれまでのスタイルを排して作った実験的作品。
公園で公衆電話を盗聴しながら絵を描く青年。肖像画を頼まれるが、金がないので別の方法で払うという女が出現し・・・さっそく売春婦登場か?とギドクファンなら思うが、その女に付いて行くとそこには演劇の舞台のような光景が広がっており、青年は不思議な体験をすることになる。
そこを出ると青年はこれまで自分を陥れてきた者共に復讐するという行動に出る。まるで何かに操られているかのように。しかも、その復讐劇は同行する女(観客に姿は見えない)によって終始撮影されているのだ。何処までがリアルで何処までがフィクションなのか、訳のわからぬまま不可解な復讐劇に付き合わされることになる。エンドロールで明らかとなるまで。
良くも悪くも要は企画物。観客をも操ってしまおうという意図は理解できた。