1.《ネタバレ》 イルカの殺害シーンがクライマックスなのだが、意外にも冷静に見れた。まあ、それほどイルカに思い入れがあるわけでもないからか、鰹の一本釣りやマグロ漁なんかと大して変わらない印象で見ている自分がいた。異常なのだろうか?これを作った人たちの気持ちは分かる。結局は、価値観の違いでしかない。たとえば、アメリカのどこかの村では野生のチンパンジーを追い込み漁で殺し、食べています。という話があったとすれば、なんて野蛮な、なんであんな賢い動物にひどいことを!と思うかもしれない。捕鯨やイルカ漁を反対する人たちは、こういう感覚なのだろう。その気持ちはよくわかった。だが、それだけである。だからといって、ちゃんと合法でやっているイルカ漁を、いかにも犯罪で隠れてやっているような扱いで描くのはいかがな物か。まるで犯罪行為を命がけで撮影しましたみたいな、感じのドキュメンタリーなのだが、やっている事は合法な事に対して、違法行為で撮影しているという、どちらが正義かよくわからない状況になっている。その辺はさておき映画としては、イルカがいかに素晴らしいかという部分が正直だるく長く感じたが、他はテンポは良く映画としてはギリギリ成り立つという感じか。