8.《ネタバレ》 “Cannonball Run II”前作同様、オープニングでテンション爆上がりします。お馴染みのテーマソングに白いカウンタックの美女コンビが高速パトカーを煙に巻く。キャノンボールはこうでなくっちゃ!オラ、ワクワクすっぞ!…それが、どんどんテンション下がっていきます。あれ?あれれ?何でだろう?前作とほぼ同じようなキャスト。同じようなノリ。同じようなギャグ。同じような内容…なのに、何で気持ちが盛り上がらないんだ?
一番の原因は、カーレース感の無さでしょうか。スタートはちょっとワクワクしましたが、どうにも、走っている最中の各コンビの掛け合いコントばかりに力が入っていて、レースと言うよりドライブの一幕のようです。
シーク誘拐に奔走するマフィアの印象が強く、各チームの戦いがほぼ描かれないのも、レース感を感じさせない要因に思えます。だってマフィア、誘拐の失敗を繰り返したり、先回りしたりするんだもの。レースカーより早いマフィアの追跡って変でしょ。
更にシークが誘拐されると、レースを自主中断して代表メンバーで救助に行ったりと、もうメチャクチャ。前作バイカーとの乱闘はレース中の乱闘騒ぎとしてスピード感を損なわずに入っていたけど、今回の救出劇は確実にレースが“止まっちゃった”もんな。
小さい頃の記憶で、矢印が伸びていくアニメで終わりだと思っていました。だから『2はレースの優勝者が決まらないのがイヤだ』ってずっと思ってたけど、一応は折り返し前半戦の勝者は決まってたんだな。でも、彼らがどこでどうトップになってたのか…?まぁ、どうでもいいんだけど。オールスター映画なら、優勝は誰であれ、大団円的な最後を期待してたものです。
各キャラの立ち位置として、美女コンビが早々にカウンタックを放棄するのが勿体ない。ランボルギーニ・カウンタックは美女コンビのトレードマークでありつつ、このキャノンボールって映画のシンボル的なクルマなのに。そしてもっと魅力的な車に乗るならともかく、乗り換えて乗り換えて、最後がレッカー車というのはあまりに華のない選定。JJとビクターコンビもパッとしなかった。一応主役ポジションなんだろうけど、エンディングでほとんど見せ場がないのはどうかと思う。その後のNG集で活躍するからだろうか?そのへんも消化不良。前作と同じようなことしてて、あんまり気持ちが盛り上がらないから、実は前作もホントは詰まらなかったんじゃないか?…なんて不安になってしまうわ。