6.《ネタバレ》 当然ながら公開時には見ていない。このあたりになるともうヤマトなどというものは完全に見放していたらしく、TVでもやったかも知れないが全く憶えがない。
そういうことで今回が初見なわけだが、まずは「さらば」同様の2時間半の超大作であることに呆れる。長いことに対応して突っ込みどころも膨大であり、かつ展開の意外さが優先のためか荒唐無稽の度も増している。また今回は古代と雪の関係を揺るがしてみせる趣向だったのか、2人をそれぞれ惑わせる女と男が登場していたが、結局はそれぞれのお相手が簡単に死んでしまい、最後まで危機が表面化せずに終わったのは予定調和というかおめでたい感じである。それにしても近親間で性愛感情が生じるというのは誰の趣味かと思うが、いわば禁断の愛ということで、2人の関係が破綻に至るリスクがあらかじめ回避されていたと取ればいいのか。
そのほか今回も星(都市)一個を完全に滅ぼしていたが、画面上で死んだように見えたのは敵の親玉とサーシャの二人だけであり、どうもメインキャラ以外は制作側の視野に入っていないらしい。ストーリーの都合のために何人死のうと構わないというのも通例化してきたようだが、こういうことをやるようでは、地球人類含めて人命への配慮など制作側には全くないのではないかと疑わせる。
以上、当然ながら褒めるようなものでは全くないが、ただし冒頭で何が何だかわからないまま危機が進行していくのを見ていると、これは案外期待できるかも知れない、と一瞬思ったことだけは認める。