10.《ネタバレ》 出産シーンの長回しはほんとキモイ。
私は女で出産経験があるので、ああいう場面を「生命の尊さ」とか「命の神秘」みたいにアンチョクに利用されて強引に押し付けられてるみたいで、ほんとイヤ。
出産時に、女がマタ開かなくちゃいけないときの羞恥心とか、そういうの、セオにいくら信頼寄せてようが、ぜんぜん気にしないとか、いやまじでリアル感ゼロ。見てらんない。
セオが「おりゃ、まかせろ」みたいに、両手でキーのひざをもって、クイッと左右におっぴろげさせるとか、まじ吐きそうになった。
女の出産をなめんなよ、的な。
そもそも論として、本当の出産ってのは、いざシキュウコウが開くまでが長いわけで、それまでの間に、陣痛もだんだん規則的になってきて、10分に1度だったのが5分に一度、3分に一度・・・ってなって、それにつれて痛みもどんどん激しくなって、おなかじゃなくって腰が痛くて悶絶状態になるわけ。
そういうのはぜんぜんリアルに描かないで、出産場面だけ長回しとか笑わせる。
おなかに両手あててマユにシワよせて「あぅ!あぅ!」って叫んでるのが陣痛・出産だと思ったら大間違いだキュアロン。
キュアロンって、2019年のアカデミー賞で「ROMA」が3部門も受賞したけど、あっちも長回しっぽいカメラワークばっかで、ほんとキュアロンって、長回しすりゃなんでもイケちゃうとか勘違いはなはだしい。
でも「ROMA」でまた評価されちゃったから、調子乗って次回作もどうせまた長回しまくるんだろうな。
個人的にもう0点の域なのだが、マイケルケインが演じたハッパ好きなじいちゃんと、犬つれた赤いダウンジャケットの怪しいおばちゃん、ふたりのキャラが立ってたので、2人にそれぞれ2点贈呈で4点。