1.序盤にあった山岳地帯での格闘シーンではまだその後の展開に期待が持てたのだが、三人が手を結んだあたりからやたらとドラマが大袈裟になっていってどんどんつまらなくなる。芝居も大袈裟なもんだから話はわかりやすいんだけど、わかりやすいだけに納得しかねる部分も。情を与せず冷静に論理立てて戦争をこなすジェット・リーのことを金城武が涙ながらに彼が正しいと擁護するのだが、どう考えても論理が破綻しているような気がしてしょうがなかったのだが、後半の展開で、ああ要するに根底に権力欲があったのかとちょっと納得するも、それならばもっとその欲に目が眩んでゆく様をわかりやすく見せて欲しい。そうではなくてやはり論理を優先させた苦渋の判断なのであってやはり彼は正しかったのだとするならば、観客にもやはり彼は正しいと納得させるだけのものを見せて欲しい。女とジェット・リーが互いに惹かれてゆく様をメロドラマのように煽って見せるのも、その後の展開からすればちょっと違うんでないかい。どうもこういう大河ドラマのダイジェスト版みたいなのは苦手だ。