3.主役がタレントさんでも、演技がうまくて役柄に合ってれば別に構わないのだが、
彼はバラエティ・タレントとしてのイメージが強すぎて、やっぱり微妙といえば微妙。
お話は、ブラック・ジャックの「古和医院」というエピソードに似ているね。
あちらは前向きなラストも含め、うまくまとまっていて、とても好きなお話なんだけど、
ストーリー全般において、2時間越えの映画が20頁余りの読切漫画より劣っていたのでは、
さすがに物足りなさを感じてしまう。主役の描写はあくまでぼんやりと、
周りの視点から徐々に彼のキャラを浮き彫りにさせていく手法は、
途中で飽きさせない工夫がされていて面白いんだけど、鶴瓶側の心情描写がほとんどないので、
ドラマとしての内容が薄く、ラストも鶴瓶のキャラに頼りすぎという印象を持ってしまった。
彼を知らない外国の人が鑑賞した場合、果たしてこの映画を理解できるのかな?
ベタベタな人情劇を見せられるよりは、全然良かったけどね。