3.《ネタバレ》 むかし日本映画が大嫌いでした。なんか貧乏たらしく陰気くさい絡みのシーンが多く、怨念でも宿ってそうな「悲しいよね」「辛いよね」をごり押ししてくるジメジメ描写が這いずり回るから。しかも、ほとんどそられはストーリーの本質には関係なく、登場人物の心情描写程度なのだが、さっぱり響いてくるものがなく、ただただ、寂れた港町の飲屋街の裏路地に迷い込んだような何とも言えない陰なムードに包まれてしまう。そんな邦画がこの時代になっても作られていることにビックリ。最近『笑う警官』を観て失敗したけど、これも角川映画だったのか・・・。この作品は監督は角川さんじゃないけど、この古くさい感じは監督だけのせいなのかな? 妙に音量の高低幅が広くて、セリフをちゃんと聞き取れる音量で観ると、時折無駄にデカイ音を浴びせてくる迷惑な作りも『笑う警官』とソックリ。『笑う警官』も、この作品も、原作は読んでないけど映画を見る限りお話そのものは面白い感じがする。なのに、その映像化をとことんダサくやってしまっている。これから邦画に手を出す時はどこの制作なのか気をつけて、角川じゃないかどうか確認しようと思う。