1.《ネタバレ》 パリで起きた無差別爆弾テロを阻止できず、自ら第一線を退いたCIA職員、アリス。数年後、ロンドン支局で移民を相手にデスクワークをしていた彼女だったが、ある日、上司から急な呼び出しを受ける。最近逮捕した、ロンドンで殺人ウィルスをばらまこうと計画しているテロリストの仲間を尋問してほしいと言うのだ。当初は断ったアリスだったが、自分の元上司の勧めもあり、渋々引き受けることに。現場へと趣き、容疑者から情報を引き出そうとするアリス。だが、その最中に彼女の本当の上司から連絡が入るのだった。「自分は罠に嵌められた!」――。隙を突いて逃げ出したアリスは、偶然知り合った元海兵隊員の泥棒とともにテロ計画を阻止するためにロンドンの街を疾走してゆく……。バイオテロを目論むイスラム過激派を相手にたった一人で孤軍奮闘する女スパイの活躍を描いたハード・アクション。ノオミ・パラスやオーランド・ブルームが主演を務め、マイケル・ダグラスやジョン・マルコビッチといったベテランが脇を固めるという何気に豪華な役者陣共演に惹かれ今回鑑賞してみました。なんですけど、これがまあ最後までテンポの悪さが際立つ作品でした。とにかくサスペンスの盛り上げ方が恐ろしく下手。主人公が頑張っているのは分かるのですが、これが物語上いったい何のための行動なのかがいまいち分かりづらく、素直に楽しめないんですよね、これ。また、脚本に突っ込みどころが満載なのもいかがなものか。特に途中で主人公の相棒となるオーランド・ブルームの存在。こいつ、偶然泥棒してた先で主人公と知り合い行動を共にするようになるのですが、本当に泥棒ならそんな奴を相棒にする主人公もアホ過ぎるし、裏があるならそんな近づき方をするこいつがアホ過ぎます。また、元上司役のマイケル・ダグラスが開始早々死んでしまうのですが、中盤CIAに裏切り者がいると分かり、「あ、んじゃダグラスをそんなちょい役でキャスティングするわけないし、これはクライマックスで黒幕として再登場するな」と思ったら、まさかのそのまんまの展開に(笑)。しかもこいつがCIAを裏切ってバイオテロを計画する理由も正直よく分かりません。うーん、何もかもがイマイチな映画でありました。豪華なキャスティングに+1点。