7.《ネタバレ》 手に入れてから、まともに観るまでに三カ月以上を要した。
断片的に観てはいたのだ。だが、そのたびに通俗的なコンセプトに吐き気を覚えて、三ヵ月を要した。
JTNewsの他の方のレビューもまだ見ていない状態なのだが、点数からして、おそらく理解できなかったのだろう。
おそらく、なにやら高尚なものをお客の側は感じ取ったはずだ。だが、
そんなものは、この映画にはない。
もともとないものを感じることができなかったことが、あたかも客の側の落ち度であるかのような演出。
この映画は、単なる英雄譚に過ぎない。
「エトワール」というドキュメンタリー映画がある。この中盤に、男のダンサーがただ単に練習しているだけの場面がある。
約1分48秒のワンカット(本当にワンカットなのだ!)は、彼らのダンスは意思が結晶したものであることを、説明なしに、理解させる。(註:「エトワール」は俺が大絶賛する映画だ)
この映画(蜜蜂と遠雷のこと)がくだらなかった理由だが、どこにも情動がなかったことだ。
更に! この映画は、音楽についてもピアノについても、なんら言及しない。
それは映画の責任ではなく、おそらくは原作の責任だろう。
映画の作り手は頑張っていたと思う。だが、無い袖を振ることは出来ない。
他の方のレビュー、見てみました。他人のレビューにコメントしてはいけないというルールはなかったはずなので、一問一答式で。
【ろにまさ】さん 映画してました?
いやあ、まったく。
【チョコレクター】さん 一次予選で落ちた女性で感じの悪い人が一人いた
ウルバリン・サムライに出てた福島リラのことだと思います。が、ごめんなさい。私が唯一、血の通った人間を感じたキャラでした。
2024/04/06追記
とにかくアートを感じさせない映画だった。