1.《ネタバレ》 ここまで同じ実写版の『るろうに剣心』を三作全て見て、正直自分には合わないなと思って残り二作品もどうしようかと思っていたのですが、やはりちゃんと見もしないで感想や評価なんてできないなと思って全て見ることにしました。
で感想は、やはり原作の漫画を知っていると違和感は免れないことと、背景描写が薄すぎて説明不足なことが気になりました。
どちらも原因は一緒なのですが、原作を知ってる前提のように作っている割に原作から距離を感じる作りを見せられると「どう見せたいんだ?」とこちらが困惑します。
ストーリーは人斬り稼業につく若者と、暗殺現場を目撃して以降彼のそばを離れない謎の女性の二人にひたすらスポットが当たります。これも原作で既に大筋を知ってしまっているからか、退屈でした。
『るろうに剣心』なのに殺陣は暴れん坊将軍。暴れん坊将軍がダメというわけではありません。一対多数の殺陣が見たいだけなら別の時代劇見ますというだけの話。じゃあ『るろうに剣心』を意識しないで見ようと思えば、内容は完全に原作を知ってる前提で作っている。製作側の意図が見えにくい作品です。うがった見方をすれば、とりあえず原作と俳優の力で興行収入を取りに行った作品、なんて思ってしまいます。
だからでしょうか、終盤で巴が裏切り者だと明かす飯塚さんが、「証拠はある、やつの日記を見てみろ」ってそんな誘導ありますか?あんたいつその日記の内容知ったんだよ、って。まあそもそも飯塚さんが裏切り者だからということで説明はつきますが、その不自然さに気づかない剣心もなんだか。
あとこのシリーズではずっとそうなのですが、エンドクレジット前のラストに必ず流れる「オオオォォオ、エエェアアアェェ、オオオォォオ」みたいなあの謎のBGMがなんだかとても嫌です。全然内容と合ってない。前作で志々雄を倒して伊藤博文に謎の敬礼をされた時も流れてましたが(←これのせいかも)、もうトラウマレベルで不快感です。個人的な感想です。あしからず。