1.《ネタバレ》 他のアメリカン・ニューシネマ作品と比べるとずいぶん甘ちゃんだと思う。当時の観客を意識しているからか、彼らが学生運動にのめり込んでいるのかがはっきり描かれないという致命的な欠点があり、そのおかげで私には何がなんだかサッパリわからないまるで修学旅行か学校祭の準備中に撮影した映像を見せられているようで、ひどく居心地が悪い映画だ。見どころは食料雑貨店でのやり取りとクライマックスくらいで、あとのシーンは全部いらないよ。ついさっき主人公に殴りかかった体制派の男がなぜか革命側に転向していることが物語に生かされていないし、理由も明かされないし、ひょっとしたらスパイなのかもしれないけど触れられないから真相がわからない。なんだったんだろう…。ロードムービーなら意味のないシーンは許されるんだけど、こういう映画ではちょっとかんべんして欲しい。