1.《ネタバレ》 うーん、やっぱ韓国ってホラーの才能はないんだろうか。オレが持ってる病気に、「怖いシーンになると一時停止をしたくなる病」というのがあるんですが、今回全く発症しませんでした(笑)。だって怖くなかったんだもん。
韓国映画って、人間の内面を描き出そうとするのはうまいというか、そこに力が入ってるのはものすごくよくわかるんですが、その分ホラー的な要素は半減・・・。
ポイントポイントでの描写は一瞬はっとさせられることがあって、たとえば画面の隅になにげなーく座ってる子ども達とかそこで大げさな音を出して役者に振り向かせるでもなくあっさりその場面をスルーさせてしまうところとか、話の中では良さげに言ってたけど椅子だけに照明があたってる食卓の不気味さとか、今までにない恐怖の表現でいい意味で悪寒っていうか寒気を覚えたりして、そういうところはすごくいいところだと思います。ただホラー映画として見るとどうなんだろうと。はっきり言ってほとんど怖くなかったので、何が足りないのかはわかりませんがホラーとしてはまだまだ未完成感は否めません。
個人的な意見としてはラストでヨンさん(=チョン・ジヒョン)の死に様をちゃんと見届けてあげて欲しかった。視聴者として言わせてもらうなら、あそこで落ちていくヨンさんと目が合ってしまうシーンってのも見たかったです。
映画とは直接関係はないですが、DVDの特典で知った韓国の年間の自殺者の数や、児童虐待の実態、急激な都市化に対応できない街の問題、などなどとても日本のそれと酷似してる問題が多く見受けられたような気がしました。他の映画にみる韓国世界を見ても、良いところから悪いところまで日本と似た文化がある国だという印象を受けます。そんな風に日本と同列に見てしまうと、なかなか旅行とか良く気にはなれないですね(苦笑)