《改行表示》12.《ネタバレ》 「THX-1138」や「ガタカ」を思わせる管理社会が舞台のSFですが、管理社会の正の面にもスポットをあて、”安全ではあるが息苦しい都市”と”自由とリスクが背中合わせの荒野”のどちらで生きるべきかをテーマとした点が、本作のあたらしいところ。管理社会の正の面とは、多少お節介ではあるが、テクノロジーを駆使して可能な限りの安全保障を住民に提供しているという点です。本作にはパペルという通行証が登場します。これがなければ住民たちは自由に移動することが出来ず、劇中では管理社会の象徴として登場するアイテムなのですが、物語の中盤においてこのパペルの存在意義が明らかにされたところから、本作は単純なディストピアSFではないことが判明します。。。 コウモリの研究をしたいものの、パペルが発行されないためにコウモリの生息地へ行くことができないという友人のために、主人公たちは偽造したパペルをその友人に贈ります。念願叶った友人は最高の笑顔を見せるものの、後に彼は風土病で死亡します。当局は個人の遺伝子から感染リスクを計算し、リスクの高い地域には足を踏み込ませないことで住民の命を守るという管理体制を敷いていたのですが、主人公たちがこれを破ったために友人は死んだのです。夢を諦めて平穏に長生きする人生と、結果的に死が待っているとしても、夢に向かっての第一歩は確実に踏み出せたという満足感は確かに味わえた人生、どちらが幸せだったのでしょうか? 主人公カップルにも過酷な運命が待ち受けています。ウィリアムは愛する人の記憶をすべて奪われた上で、妻と子供と何不自由のない生活が待つ都市へと連れ戻され、マリアは死ぬほど人を愛したという記憶だけを残して荒野へと追放されます。。。 以上の趣旨はむちゃくちゃに良いのですが、娯楽性ゼロで全然面白くないのが本作の欠点。とにかく単調だし、監督のナルシシズムが鼻につくので容易にオススメできない映画です。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 5点(2012-05-29 01:42:23) |
11.《ネタバレ》 山ほど作られた『ブレード・ランナー』もどき映画の一本と切り捨ててしまうこともできますが、ちょっと味があるのも確かかな。きっとM・ウィンターボトムは驚異的に変貌する上海の映像を見て本作のアイデアが浮かんだのだろう、そう、この映画の主役は上海の街そのものなのです。『ソラリス』や『コンタクト』で東京の街並みが未来都市として使われた失笑の歴史がありますが、近未来に設定された上海は十分に説得力があります。そこは徹底して新市街の高層建築と高速道路だけを映して、市境のゲート外は砂漠化している(中東の砂漠の映像をそのまんま使用)という設定は低予算を逆手に取った上手い撮り方だと感心しました。でも、肝心の世界観があまりにも無造作で、どこが伏線なのかも不明確なうえ、最後にはそもそも伏線などなかったと知ってがっくりです。ディストピアものにしては、その社会が持つ非人間性が描き込まれていないし、『コード46』が定義することも至極当たり前なコトではないでしょうか? まあわざわざSFにする必要のない恋愛ものとも言えるのですが、スタッフ・キャストが『この映画はSFではない』とインタビューで開き直って答えているのには苦笑させられました。 【S&S】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-05-02 01:30:59) |
《改行表示》10.最後は少し切ないですね。 しかしウィリアムの方も、浮気な感情という感じで、愛とか運命とか言うものよりも、もっと俗なものに見えました。映像はきれいですが、やっぱりブレードランナーには適わない。もうちょっと、真剣な燃え上がり感みたいなのがあれば、記憶が消えることとかももう少し切ないかもしれないです。 【しゃっくり】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-08-26 00:35:12) |
《改行表示》9.《ネタバレ》 上海を舞台にした映像は美しく、ティム・ロビンスもかっこいい中年振りをご披露している。音楽もよい。だが、アジアと近未来というと、どうしたって『ブレードランナー』を思い出してしまうわけで、映像にあれほどの破壊力はなく、ただきれいなだけ。 出張先で、若い女の子をツマミ食いしたオヤジが、DNA という言い訳を見出して暴走、なんていっちゃ、ミもフタもないな。 妻と子への愛情たっぷりのシーンは何度も出てくるのだが、家族を捨てて恋人と逃避行に走る以前に、葛藤はまったく描かれない。パペル(滞在許可証というかパスポートというか、この映画の中の重要な設定)の期限が迫っているのは本人もわかっているはずなのに、それ以前は時計を気にする風もなく、切れちゃったの? あっそう? みたいな対応も拍子抜け。そもそも、最初から、犯罪を犯している相手をかばうために、罪もない他人になすりつけて平然としてるし。 遺伝子的一致による許されない愛、というSF的なテーマと、既婚者の恋愛という十年一日なテーマがうまくかみあってないのが残念でした。 しかし、これほど医療技術が発達していて、完璧な避妊技術はないのかね? 性行為じゃなくて、生殖が問題なわけでしょ? などといってしまうと、この映画自体がなりたたなくなってしまうが。 【yhlee】さん [DVD(字幕)] 5点(2007-08-19 23:27:21) |
《改行表示》8.《ネタバレ》 とても雰囲気の良い作品。 二人の出会いと切ない気持ちが、けだるい流れの中に不思議にマッチにているんです。 ラブストーリーとしては、ほんのりと楽しめました。 しかし、私にとっては必要な目を引く何か? SFにはあって欲しいグッズやロボットや車などが出てこない見せ方だったので、個人的には盛り下がっています。 私がSWなど好きなタイプだからでしょう。m(_ _)m 【たんぽぽ】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-01-13 22:00:38) |
7.なかなかアーティスティックな雰囲気かもし出していていいかな~と思ったんですが、結局微妙な映画でしたm(_ _)m 世界観に対しての説明がいまいち不足していて感情移入が難しかったです。ガタカみたいにもうちょっとわかりやすく説明してくれれば、それなりに切ないストーリーに引き込まれていたかもしれません。 【ジャザガダ~ン】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-01-25 22:38:49) |
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6.《ネタバレ》 近未来の不倫物ですか。後味もあまりよくないですね。あとギター弾きの恋では見事な演技をしたサマンサ・モートンですが、この作品は・・・とりあえず髪型がよくないですね |
【ニコレット】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-11-09 02:09:58) |
4.《ネタバレ》 世界観ありきの映画ですね。未来では人の記憶は管理され、心の声にすら解明の手が及んでいる、というヴィジョンは面白い。恋愛の形も捻じれてしまうのだろう。コンピュータが誤動作を起こすのと同じように、人の心に進入したウィルスが望まない行動をする、そんな未来の一片の恋愛物語。アイデアを説明するだけで映画は時間切れに。だから本当のSFは難しい。 【337】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-05-20 09:34:52) |
《改行表示》3.《ネタバレ》 「code46」のインパクトがちょっと弱かったかなというのが印象です。冒頭にちょこっと「遺伝子が25、50又は100%の割合で一致するもの同士は親族と見なされるためそれらの交配はコード46法に抵触する」って出るだけで、途中からマリア(=サマンサ・モートン)と遺伝子が一致するとわかったウィリアム(=ティム・ロビンス)の苦悩の根底にある苦しみがわかりにくい気がします。観ている側にはそのcode46ってのがどれほどのものなのかがさっぱりなわけだし。そりゃまあ「法律」ってぐらいだからそれなりに厳しいもんなんだろうけど、もうちょっと情報が欲しかったかな。 あとなにゆえ事故る?なんかあんなとこで前方不注意で事故られてハイ終わり、じゃさすがにちょっと「金返せ」って言いたくなりました(苦笑)。まあ100円レンタルでしたけど。やっぱあれは違法バベルで国を上海を出たからってことでしょうか。 オレとしてはこの映画の中で「共鳴ウィルス」とかそういうのがすごく面白いアイデアだなと思いました。思ってる事を言い当てられて困惑する人がいるあたり、まだ世の中には普及してるもんでもないんだとか色々その世界の背景とかも見えてきたりして。そういうのをもっと使っていけばもっと面白い映画になったと思うのになぁ。89分なんてケチらずにもっと時間使えばよかったのに。 【TANTO】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-04-17 01:57:57) |
2.なんかおいていかれた感じがした。映像もきれいだし音楽もいいけど、もう見なくてもいいかな 【ガム】さん 5点(2005-01-23 09:33:46) |
1.ロマンスとして悪くはないが、いまひとつツメが甘い感じが否めず。 【kasumi】さん 5点(2004-09-23 20:55:46) |