12.シュルレアリスムとしては発想が凡庸。大衆映画にはほど遠く、芸術としてもありふれた妄想の域を出ていないと思う。画も面白味に欠ける。画がつまらないシュルレアリスムはつまらないの典型だと思います。 ダリやブニュエルにはほど遠く、近いのはケラリーノ・サンドロヴィッチ。 【エウロパ】さん [DVD(邦画)] 5点(2014-01-17 21:10:10) |
11.《ネタバレ》 よくわかんないようでいて、でも結局は夢オチで片してる感じなので案外まともまってるのかもしれないですね。理系の人らしく、方程式みたいな構成だと思う。一つの夢が、(夢)でそこに×もう一個の(夢)が、、みたいな入れ子構造。だから、難解なようで意外とすっきりしてるかも。一つ一つの台詞や展開も、むちゃくちゃなようでいて一応意味があるんだと思う。ビートたけしは、それこそピエロのようにテレビで道化師を演じることに仕事上の鬱憤がたまってるのかもしれない。それを映画で憂さ晴らししたかったんじゃないかな。それまでは商業的なことも考えて作られてた映画も多かったけど、一定の地位を確立してようやく自分の好き勝手に作れる映画が出来た。それはそれまでの自分を壊す内容であり、実際この映画自体も、後半になってくるとどんどん自壊してくる。そりゃもう見てて呆れてしまうぐらいで、批判意見が多いのも頷けるんだけど、個人的にはその次の「監督・ばんざい!」のほうがさらに自壊っぷりが凄まじかったように思うので、これはまだ比較的大人しかったほうだと思う。ただ、タップダンスのシーンはちょっと長かったかな、、、。その後のDJ&おっぱいの切り替えショットは良かったけど(笑)。 【あろえりーな】さん [DVD(邦画)] 5点(2012-08-27 23:17:28) (良:1票) |
10.《ネタバレ》 明らかに、デビット・リンチの「マルホランド・ドライブ」を意識した作品だろうけど、いかんせん才能の差が際立ってしまっている。悪夢のようなシュールな世界を構築しそれを芸術の高みにまで昇華するということと、無茶苦茶すればそれで後から意味なんか付いてくるだろうという浅薄さを、明らかに履き違えている。それでもタクシーのシーンなどは光るものがあったので、この点数。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 5点(2012-06-14 16:28:47) |
9.《ネタバレ》 たけし映画のエッセンスの集大成のような作品。たけしの映画的欲望を好き勝手にぶちまけた感じ。たけし映画のマニアにとってみれば、そのマニア的欲望を満足させてくれるアイテムがいっぱいです。でも逆に言えば、これは過去のたけし映画の引用だけで出来ているような映画だから、とくに目新しさも無い。ですが、そうした《たけし的エッセンス》が物語に拘束されることなく無造作に並べられているため、かえってその本質が露骨に明け透けになってるとも言える。とくに、従来のストーリー作品だったら単にカタルシスとして消費されかねない、たけしの暴力性の部分が、この作品の中ではその「動機」を明らかにしてしまう。それはアメリカ映画のように誇らしい動機ではなく、むしろ惨めったらしくて、日本人なら目を背けたくなるような醜さをさらけ出したもの。その露骨さを物語のエンタテイメント性で覆うこともなく、完全に開けっ広げにしてる。そうした意味でも、これはネタばらしの映画。わたしは、これ以後の作品をまだ見ていませんが、こんなのを作っちゃったら、その後やることなくなっちゃうんじゃないかなあと思う。ちなみに“キタノ・ブルー”がこの作品であんまり青くないのは意図的なんでしょうか? 【まいか】さん [DVD(邦画)] 5点(2008-01-18 03:03:11) |
8.タケシはもう何もかもつまらなくて死にたがっているのではないかと心配になった。『ソナチネ』よりも死への求心力が強い映画だと思う。これほど賛否が分かれる作品も珍しいが、個人的には悪くなかった。ただ、人には薦められない。何故かこんなところで京野ことみが脱いでいる。 【フライボーイ】さん [映画館(邦画)] 5点(2007-11-29 16:20:39) |
7.本作は監督にとっての“遺作”だと思いました。あるいはファンに向けての“プレゼント”と言ってもいい。もちろん、北野監督は終わったという意味ではありません。これからも多くの作品を世に残すでしょう。しかし何作残せるかは分からない。“遺作”は結果的にそうなるもので、最初から“遺作”と分かって作るものではありません。でもいつか必ずその時がくる。そこで監督は、“遺作”にふさわしい作品、自身の集大成となるべき作品を、今のうちに撮ったのではないかと思うのです。金銭的にも、肉体的にも好きなことがやれる今のうちに。ファンに長く楽しんでもらうことを念頭において。本作は難解です。イメージの連鎖であり集合体。しかも題材は北野監督自身。正解があるのか無いのかも分からない。だから観客は答えを探す気になれば、いつでも、いつまでも北野ワールドをさまようことが出来ます。それは一部のファンのみに許された特権であると思いました。いつか自分がその域には達したならば、きっと本作は満点に変わるでしょう。今後いくら北野作品が世に出ようとも、本作が監督にとって最後の作品であるような気がしてなりません。 【目隠シスト】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2006-12-22 18:25:18) (良:2票) |
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6.前半は面白かった。期待からワクワクしたし、テンポも良かった。パラレルな感じは、なかなか印象深い作り。しかし、後半…。弾の無駄遣いとしか言いようがない。それから、タップはもういらないです。。。 【ホシ】さん [DVD(邦画)] 5点(2006-11-16 04:26:30) (良:2票) |
《改行表示》5.《ネタバレ》 「座頭市」や「菊次郎の夏」など、割りと一般向けの分かりやすい作品を作ってきただけに、今作も娯楽映画だろうと思って見た人はご愁傷様です(笑)。 アンチミステリーとかメタミステリーなんてジャンルに慣れ親しんでいるようなヒネくれた人でないと、この手の作品を楽しめないのも無理はないし、評価が下がりがちなのも当然かも。 「最初と最後が繋がる円環構造」とか、「見ている者を混乱させる事が目的化しているメタ構成」とか、それゆえ「結論が無い」とか、こうした作品特有の典型的特徴は有しているから、そう言う意味では、むしろ分かりやすい作品とも言える。 そんな構造解析を楽しむべき作品ではあるけど、残念ながら、今作はそこまで徹底して作られているようには見えなかった。監督本人も「好きにやりたい」という気持ちの赴くままに撮ったようだし、変に穿った見方を観客にされる事も望んでいないはず。 ただ、地位も名誉も金も手に入れてしまった監督の虚無感や不安感、厭世感といった色々なモヤモヤが、作品内現実と作品内フィクションの「入れ子構造」を通して強烈に表現されてはいる。 まさに「映画は理解するモノではない 感じるモノだ」って感じ。まあ何にしても、このくらい好き勝手にやらせてもらえる程度に大御所になったというのは羨ましい限り。 賛否、どちらの意見もよく分かるので、間をとって5点献上。 【FSS】さん [DVD(邦画)] 5点(2006-10-16 17:34:50) |
4.《ネタバレ》 ◆「わけわからない」という評価をよく耳にするので、どれほどわからないものなのか興味本位で見てみました。みてみますとやはり、わけがわからない、という感想を持ちました。と、同時に「面白くない」という感想も抱きました。◆たけしさんが、現代の社会に不満をもっていることは大変伝わってきました。近くの死体に目もくれず、ただ自分の会社の新聞を売り、利益を挙げようとするもの。銀行に横並びに張られた、金融の張り紙。道端に人が倒れている、自分の乗っているタクシーは重量オーバーにもかかわらず、まったく降りようとせず、むしろ倒れている人を轢いたことについて笑っている人々。この映画には、自分本位の人がたくさんでてきます。◆たけしさんは、それらの人について、「撃ち殺す」という道を選びました。それがかなり嫌でした。音はうるさいし、何も考えられないし、なによりたけしさんが銃を撃ってる姿が様になってないし。だから僕はこの映画を見ていても、何かを受け取るような「心の中に生まれてくるもの」がありませんでした。だから、「面白くない」という評価を下します。◆とはいえ、タクシーで轢きながら道を行くシーンは斬新だったので、そこを評価して5点を献上させていただきたい。 【もりたろう】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-10-08 21:48:16) |
3.これは感覚で観る映画ですね。つまり難解だ、理解不能だと言われますが、初めから理解されようと思ってシナリオを書いていないし、小説ではなく映画だからこそ完成できる断片ぶりだと思います。むしろ無意味な作りに意味を持たせたかった狙いのある作品ですね。お得意の拳銃乱射等の暴力描写もある中、所々にたけしらしい笑いを入れてみたり、エロを交えてきたり(でも俺に言わせれば京野ことみは脱ぎ損)。リンチの「イレイザーヘッド」に近いような監督の脳内の投影という印象もありますが、時間軸の交錯、夢オチ等色々混ぜてきているので、作品の断片部分に北野武の色を掴めるか、感じられるかどうかという作品だと思います。よく言えば実験的ですが、悪く言えば限りなく独りよがりにもみてとれるギリギリの作品です。 |
2.本当に、北野武は本当に大根役者だと思う。どの映画を観ても。これって味なんですかね?ろれつが回ってないんだもんなあ…そして話は夜にも奇妙な物語でした。 【えむぁっ。】さん [ビデオ(吹替)] 5点(2005-11-17 04:08:31) |
1.《ネタバレ》 夢と現実が入り乱れ時間軸もバラバラ、実験作というかよく作ったかなと。武の歴史というか記憶の出来事も多く描いている妄想の映画。自問自答を繰り返す武の武によるたけし達の映画かな。個人的にはアレだけど、やっぱ並の監督じゃないと思った。 【ロカホリ】さん [映画館(字幕)] 5点(2005-11-07 22:21:41) (良:1票) |