1.《ネタバレ》 東京アニメアワードフェスティバル2015で鑑賞。
可愛らしい絵柄で幻想的な世界、とても素晴らしい世界観、なのだけれども演出と脚本が大変にダルい出来。美しいけれど、話としてはちっとも面白くないんです。
さらわれてしまった妹を救いにゆく兄の物語、なのですが、この少年が魅力の薄いキャラで、物語をちっとも引っ張っていってくれません。
妹はとても可愛らしくデザインされていて、海の世界に魅かれてゆく、その幻想的な映像は最高なのですが(『夜明け告げるルーのうた』や『モアナと伝説の海』に先んじていて)、でも、映画の面白さには繋がらない、映画としてはひたすらダルいっていう。
実直に作ればきっと伝わる、ってモンでもないんじゃないかなぁ。『ブレンダンとケルズの秘密』のレビューでも書いたように、この監督とは徹底的に波長が合わない訳ですが、この人、作画専門になって、演出や物語は他の人に任せた方がいいんじゃない?って思います。これも30分くらいにまとまっていたらねぇ。