1.《ネタバレ》 いきなりネガティブな話をして申し訳ないのですが、このシリーズ、いつが止め時だったんですかね。もはや手遅れ感。
勝てない主人公がそれでもゴルフを続ける理由、みたいなのがこのシリーズのキモだったはずなんですが、気が付いたら主人公は「世界レベルのバンカーの達人」みたいなスゴい人になっちゃってて、ついでに武田鉄矢もだんだん自信満々の顔つきになってきてて、なんだかゴルフも映画シリーズも惰性で続けているみたいな。
前作が「ロッキー3」路線だったので、今回は「ロッキー4」のごとく、いよいよ世界に目を向ける、ってことなのか、個人的には「ロッキーVI(86年フィンランド)」版の織部金次郎を見てみたい気もするけどそれはともかく、舞台は海外へ。
ロケのついでにゴルフ三昧してるんじゃなかろうか、いや、ゴルフ三昧のついでにロケ撮影をちょこっとやってるんじゃないか、という疑いを持ちつつ、しかし、海外を舞台にするとなった時に、安直にハワイロケとかにしないで、東南アジアを舞台に選んでいるあたりは、ユニークな作品であろうとする矜持を感じさせます。バブルが崩壊した日本とは裏腹に存在感を伸ばしつつある90年代の東南アジア。
で、主人公と、財前直美演じる桜子との関係においても、この東南アジアをキーワードにした大事件が発生するのですが、これがもう、大事件過ぎて、唖然としてしまう。なんと彼女は、某国のお偉いさんに求婚され、彼の第四夫人として海を渡ってしまうというんだから、穏やかじゃない。というか、このシリーズにおいて、そんなのアリなんでしょうか。。。
で、最初の疑問「シリーズの止め時」についてですが、妊婦姿の財前直美がラストで、お腹から偽装の枕を取り出して「もうこんなの、や~めた」みたいになるのが、「もうこのシリーズ、や~めた」という風にも聞こえて、まあ、この作品でシリーズ打ち止め、ということで良かった気もしてきます。