9.《ネタバレ》 ドキュメント映画です、まさに。
エンターテイメント的な演出は皆無に等しい。
しかし、国家権力に振り回されるテルミン博士とクララ(テルミンの天才的演奏者)の切ない物語が必然的にこのフィルムをドラマチックなものにしています。
しかしとことん映画的な脚色が無く描かれているので、音楽に興味が無い人には退屈に感じるかもしれません。
逆に言うと音楽に興味がある人、特に電子楽器に興味がある人にはマストな映画だと言えます。
かのムーグ博士が出てきたのもビックリしたし、なによりクララの演奏力の凄まじさ・・・・。
テルミンをタダの飛び道具楽器だと思っている人にこそ観て頂きたい。
まるで女性の歌声のようです。これだけでもこの映画を観る価値はあります。
人を選ぶ映画ですし、映画として面白いかというと微妙なところはありますが、
ちょっとでも興味を持った人には是非一度観て頂きたい代物です。