3.《ネタバレ》 今回は辛口のコメント評。
寅さんシリーズにしては平凡な出来ではなかろうか。
すべてが中途半端に終わってしまった感がある。
タコ社長の娘、陰気な男性のエピソードも活かされていなかったばかりか、肝心のヒロインの印象が薄い。
さすがに渡瀬恒彦は存在感があるが、曖昧なせりふを残して画面から消すのなら、
最初から堅気で真面目な男性像で行くべきだろう。
今作の寅さんのキャラクターもぶれていて納得がいかない。
人分かりの良い人情味溢れる人間像を前半に持っていきながら、後半の情けない男っぷりは首をひねらざるを得ない。
最後のくだりも笑わせようとしているのだろうけど、笑えない。
美保純のふつつか娘キャラクターがこの映画からシリーズ化されたというのは納得できた。