17.《ネタバレ》 所謂ラブコメ+サクセスストーリー。エンターテイメント性の高い作品だと思います。
ですが同じサクセスストーリーでも、自分の力でのしあがっていくのと、人の力でのしあがっていくのとでは、全然意味合いが違います。今作は残念ながら後者。一応ラストのハッピーエンドは、主人公のジョジーの記事によるものですが、それもフィクションだからこそ可能になった力技です。
そもそもの舞台が美男美女のそろう現代のハイスクール。オタク側のアルヴィスでさえ、ジョジーより美しい。そう考えると、アルヴィス役のリーリー・ソビエスキーはミスキャストかもしれません。どんなに地味にしようとしても、美しさがもれちゃっています。
他のメンバーにしても美男美女ぞろい。ジョジーはルックスでは勝ち目ゼロ。当然中身の勝負になるわけです。ところが中身もスッカスカ。この手のタイプの主役に必要なセールスポイントがジョジーにはないんです。いや、唯一“才女”という資質はありますが、それがなぜか劇中で活かされません。
結局は弟のロブの力でっていうところが、一番冷めます。でも弟のキャラは最高です。
ついでに言うと、潜入取材の設定も活かしきれていない気がします。
結局高校生の頃から、ジョジー本人が成長しきれていないところが微妙なんです。
『25歳にもなって、高校生相手にムキになって』とすら思ってしまいます。
そんなジョジーに何故先生が魅かれたのか謎です。弟ロブの力添えがあったとしても、ガイが何故ジョジーをそんなに気に入ったのか謎です。アルディスとの関係はなし崩し的に修復しちゃっているし。弟ロブにいたっては、アシスタントコーチという収まり方でよかったのですか?なんとも釈然としないハッピーエンドストーリーでした。