《改行表示》12.《ネタバレ》 以下に評点の根拠を書く。 ①自分が原作との関係で憤りを覚えるのは、原作の意図と異なるものが世間に広く受け入れられてしまう恐れがある場合に限る。そのときは0点を付けることもあるが、この映画については駄作だとしてしても原作の価値に影響するとは思われず、またそもそも初めから世間の評価が低ければ殊更に酷評する必要もない。 ②自分の点の付け方は相対評価であり、かつ単純に娯楽映画として楽しめたかどうかという問題である。特に映画ファンという認識のない自分でさえ、これよりどうしようもなく面白くないものを普通に見たことがある。 ③東映特撮と思えば初めから評価が甘くなるのも不自然ではない。 以上に基づき、世間の評価に比べればかなり高目の点を付けておくが、これによる平均点の増加は+0.02にとどまる。 そのほかの感想は以下のとおり。 ◇若手女優2人に対しては好意的だが、美樹ちゃんが原作のイメージと違う(主に顔)のは残念である。また“ミーコ”に関して、この映画の制作者が本当に描きたかったのはこの人ではないか、という指摘があるが、確かにそうらしい。小松左京「日本沈没」の最後に出る、八丈島の丹那婆の話を思い起こさせる。 ◇牧村家の父母はいい感じである。出演者夫婦もこういう雰囲気なのか。 ◇申し訳ないがシレーヌの場面は笑ってしまった。本当に草なぎ剛が女装したとしか思えない。これは可笑しい。腹が痛い。 【かっぱ堰】さん [DVD(邦画)] 5点(2013-11-18 19:54:41) |
11.《ネタバレ》 クソ映画の金字塔みたいな言われ方をしていてずっと気になっていたのですが、満を持して(?)鑑賞。えーと、至るところで「学芸会」と言われていますが、演技経験のないアイドルにいきなりこんな作品ですから演技を責めても酷かな?と言う気はします。某大物俳優の2世も出ていましたが、彼だってかなりひどい演技でしたし。彼の役名はずっと「牛くん」だと思ってましたけど。なによりもひどいのは脚本です。これに尽きると思います。脚本家は恐らく原作を読んでいないでしょう。読んだとしても資料としての斜め読みでは。デビルマンの世界観を共有しないことには、どうしたって表面上のものになってしまうと思うのです。脚本家が原作を理解し、それを噛み砕いて演技初心者に伝える(演出)と言う土台の部分を省いたからこう言う結果になったのだと。「宇宙戦艦ヤマト・復活篇」を見たときに感じたような、戦闘シーンに見えるこだわりが人間ドラマ部分になると手抜きに見えるのは明らかに監督の力配分の悪さだと思います。公開を伸ばしてまでCGにこだわるのならば、同じ配分で人間を描かないと「ドラマ」にはなりません。永井豪が描きたかったのは、単に血みどろの悪魔の戦いではなかったはず。美樹を愛し、その美樹を失った明の涙や怒りや、疑心暗鬼に陥って人間同士が殺しあうことの愚かしさ、恐ろしさ。そう言ったものを掘り下げないからこんな結果になったのですよ。「デビルマン」と言えど、やはり土台は人間ドラマでなくては。とは言え最後まで観ることが苦痛でなかったし「模倣犯」のような原作レイプに対する怒りも個人的にはなかったので甘めでこの点数です。ただ、カメオ出演はいただけない。あんなもの安っぽくて、監督自ら話題性で引っ張ろうとしたのが見え見えです。 【MILA】さん [インターネット(字幕)] 5点(2012-10-26 16:17:55) (良:2票) |
10.《ネタバレ》 3DCGのデビルマンが暴れまくるシーンが迫力満点でした。不覚にもシレーヌのコスプレが「美しい」と思ってしまった(CGで格納できる頭の羽根が綺麗だった)。また3DCGのデビルマンが血を吐くシーンや地下のシーンでの崩落(3DCGとミニチュア)の粉塵は実写合成で、「出来ない3DCG(物理計算)はやらない」といった思い切りがこの映画の3DCGを成功させていると感じた。ストーリーは人間を襲うクリーチャーが実は悪魔だったという単純な展開で、今風SFの遺伝子工学の暴走とかのほうが良かったかもしれない。セリフ回しが今のしらけた世相をうまく表現していた。あとアニメのデビルマンはちゃんとパンツをはいていたのに映画版では脱げちゃってたのでビックリした。 【同人ゲーマー】さん [地上波(邦画)] 5点(2008-03-18 13:40:47) |
《改行表示》9.《ネタバレ》 この映画の名を聞くと、ジェフユナイテッド市原・千葉を応援している私には4-0のスコアで完膚なきまでに叩きのめされた(エメルソンが本当に凄かった・・・・)国立競技場での「デビルマンマッチデー」(2004年Jリーグ2ndステージ第8節 浦和レッズ戦)の苦い記憶が甦ってきます(まあ、生で富永愛を見ることができましたが)。そのときはまさか、この映画がここまで伝説化するとは思いもしませんでした・・・・。 で、今回ついに禁断の扉を開いてしまったわけですが、観終わった今「そこまで酷評される程ひどくはないのでは?」というのが正直な感想です。原作のストーリーや設定を激しく歪めているわけでもないですし、主人公たちの演技についても確かに???な感じではありましたが彼らは演技力というよりはビジュアル的な面で選ばれたところもあるのでしょうし、これが彼らの表現方法なのだと一度認識してしまえば特に気にはなりませんでした。個人的にはこの物語のツボは原作の不動明のセリフ「悪魔からの恐怖から逃げるため、人間みんなが恐怖をあたえる側にまわろうとあがいている 被害者から加害者に...」にあるように、疑心暗鬼に陥り自ら地獄を作り上げてしまう人間の弱さ、愚かさにあると思うので、その部分は普通に表現できていたと思います。ちょっとストーリーのつながりとかがイマイチだったのは否めませんけど・・・・。 結局は「デビルマン」という凄い素材でB級のアイドル日本映画を製作しようとしたのが間違いだったのかもしれませんね・・・・。ただ、(良く並び称される)「死霊の盆踊り」なんかと比べたら何倍もマシですよ。CGとかの映像は結構凝ってますし。 まあ、この作品を通して原作に興味を持つ人が増えればそれはそれでいいかなと思います。(悪くても多くの人に知られているわけですから・・・)。 【TM】さん [地上波(邦画)] 5点(2008-03-15 22:52:33) (良:3票) |
《改行表示》8.《ネタバレ》 「皆が正しいと言う事は まず疑ってみろ」 と恩師はおっしゃいました。 ・・信念がちょっと揺らぎました。 【しろタマネギ】さん [DVD(邦画)] 5点(2007-09-08 11:12:14) |
《改行表示》7.初めて原作を読んだ30年前のことを今でも忘れない。その最大の魅力は何といってもデビルマンの外観である。ヒーローでありながらその姿はどう観ても邪悪なモンスター(悪魔と合体したのだから当然だが)。特に肘が裂け(なぜだろ?)、尻尾まで生えてるというのが何とも魅力的。同時期に登場したキカイダー以上の衝撃だった。時が過ぎ、同世代同士で集まると必ずと言ってもよいほど「デビルマンて見たことある?アニメじゃなくて原作の方」「読んだ読んだ。確かマガジンだっけ。あれ最高だよね」という会話があったのは事実だ。また、「永井豪で一番好きな作品は?」という問いに「けっこう仮面」「ハレンチ学園」と答えられる奴は少なく、ついつい「デビルマン」「バイオレンス・ジャック」と答えてしまう小心者も多かった。(中には「あにまるケダマン」「まろ」なんていうマニアックな奴もいた)さて、前置きが長くなったが、映画はどうだったか...。 実はこれほど思い入れのある作品をなぜ映画館で観なかったかと言うと、「あまりにも評判が悪かったから」である。そして実際に観てみると「それほど悪くない」と思ったが、それでも「良くもない」のは間違いない。暗く陰湿な雰囲気は原作に忠実といえば忠実であり、過剰なCGによる特殊効果も今なら珍しくはないが、しかしそれが無くては映画化されるはずも無く当然といえば当然である。飛鳥了のネタバラシが早すぎたことも、タレちゃんがいないこともさほど問題ではない。しかし、残念ながらある重要な要素が欠けているのである。それは___『美樹ちゃんの入浴シーン!!!!』(←できることなら太字のゴシック体で36Ptで書きたかった) 【nizam】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2006-03-21 14:44:13) (良:1票)(笑:2票) |
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6.那須監督の集大成、遺作に相応しい作品。那須監督といえば肉体を激しくぶつけ合い、愛と友情を語るアイドルの素人演技これが定番、まさしく那須映画の王道です。これに永井豪のエロティック&バイオレンス、エロティックが富永愛のコスプレしかないのが残念です。同種間で殺しあう愚かな人間に愛想を尽かし、それでも人間を愛し信じ続ける、いいじゃないですか。毎年大晦日にデーモンに変身する小林幸子がデーモンに怯えるシーンなんて最高に笑いでしたよ。 【亜流派 十五郎】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-09-19 11:18:08) (良:1票)(笑:3票) |
5.それほどでもないじゃん、面白かった。これ、「笑う」映画でしょ?根本から徹底的にずれまくってるの承知で観れば、沢山笑えたので私は満足だ。芝居の方は、土曜日に夜なべして映画を観て、その後朝も早よから「スーパーヒーロ~~タイム」を観る生活をする私にゃ大した問題は感じない。この映画ならこのくらいでぴったりなんじゃない?メチャクチャ具合は「キル・ビルvol.1」だってさほど変わらないし、センスもないのに中途半端にお洒落だのサスペンスだの目指した作りの邦画は他にいっぱいあるし。なら、これくらいはじけた映画で笑うのもいいんじゃないか?ヘンテコなセリフ、とんでもないカメオ出演、明Tシャツ発見、おっとこの撮影場所は地元じゃないかあああゥゥあぅァァ~~~!うん、結構面白かった。ま、悪すぎる前評判のおかげかな。 【のはら】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-06-07 00:57:35) |
《改行表示》4.《ネタバレ》 原作の大ファンだけに見るのが怖かったが、とうとう見てしまった。どうにも薄っぺらい。そもそも、原作では明確であったデビルマンの定義(人間、デーモンとの違い)が曖昧、「人間VSデーモンVSデビルマン」の関係がはっきりしなければこのストーリーの良さはわからない、原作者・永井豪はなぜこんな脚本を許したのか?(出演してるぐらいだから許してるんだろうが・・・)サタンの描写もだめ、威厳がなさすぎる(警官のコスプレさせるな!)、そもそも原作では飛鳥了時代のサタンは自ら記憶をなくしていたわけだし。いかにアモン(デビルマンのこと)が勇者だろうが、魔王サタンには(その格からして)勝てないというのが前提である。また、シレーヌ、ジンメンというデーモン2大キャラを出すのはいいが、粗末に扱いすぎ、こんななら出さないほうがいい、それぞれのキャラに込められた深いテーマを監督はわかっているのか?原作ではジンメンを殺す時デビルマンは泣いていたぞ、とても悲しいシーンだった。 原作を読んでない人は、「首だけになったミキちゃん」「ラストで下半身がちぎれ上半身だけになったデビルマン=不動明」にはギョっとしたかもしれないが、この場面が原作に忠実であった点は興味深い、制作サイドも原作の中でインパクトがあった場面なのだろう。(しかし、ミキの首を教会に置くな!ラストの上半身だけの明と了のシーンをジメジメさせるな!)明と了の最後は宿命的にカラッと描いて欲しかった・・・ しかし、「デビルマン」は原作とTVアニメが同時進行し、どちらもヒットし、まったく内容が違っていたため、原作を読んだ人は「もっとちゃんと描け」、アニメだけ見た人は「気持ち悪い」と思ったろう、このサイトの点数の低さをみても、「アンチ映画」派からここまで物議を醸し出すとは、ある意味で評価できる映画である。役者が大根だろうが、ストーリーをはしょりすぎだろうが、私にとってもあのすばらしい原作を思い出させてくれた点はありがたいことである。 【ぼぎー】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-05-29 03:35:13) (良:3票) |
《改行表示》3.ある意味で、逆の期待外れ。つっこみどころ満載の壮絶な内容と思っていたのが、 評論されているほどの不出来でなく結構楽しめました。デビルマンを熟知し愛着のあるファンにとっては的外れで酷評されたのかも。 原作に馴染みが薄いオジサンには、若者たちが頑張っているSFエンタテイメントでした。意味不明なストーリーや残酷シーンは別として、愛や若菜の美人も拝めたし、竜童+燿子のリアルな夫婦は愛情いっぱいだったし。 黄泉に旅立たれた那須監督に敬意の合掌。 ・・・・・・・・劇場は満員でした!DVD発売記念の試写会だけど。 【ちくわ】さん 5点(2005-03-25 22:02:14) (良:3票) |
《改行表示》2.子供向け映画ですよね?これ。どう見たってそう。ダメだダメだって言ってるのは多分大人の人ばかりの気がします。子供向け映画をそりゃあ大人が大人目線で観てもダメですわ。 子供はそれなりに楽しめるんじゃないかと。ただ、残酷なシーンが多いのでトラウマにはなるかも。 【カタログ】さん 5点(2005-03-24 13:09:46) (良:2票) |
1.《ネタバレ》 「CASSHERN」の経験もあってか、当初は静観するつもりだった。しかしここの平均点の異常なほどの低さに、「北京原人」と肩を並べるような低さに、ついつい食指が動いてしまい劇場まで見に行ってしまった。これは反則なのだが、実はあまりの平均点の低さに見る前からコメント案を考えていた・・・0点だと思ったら、テーマソングをもじった一言コメントにしようと。しかし幸いというべきか、そのコメント案は使われることなく終わった。見終わった後消化不良気味の自分がいた。はたしてこれは0点か1点かで悩むような作品だろうか?と。少なくとも私にとっては、そこまでの作品ではなかった。確かに出だしから前半にかけては、主演俳優の棒読み演技もさることながら、スポンサーのロゴマークが胸に大きくプリントされた体育着、明がデビルマンになったときのリョウのセリフなど、あらゆるものが「基本的にどこかズレているのでは?」と感じさせるに充分だった。それは宇崎夫妻の会話など、後半でも引き継がれている。しかし(私にとって)この作品を0点か1点かの淵から救い上げたのは、ミーコこと川本さんの存在だった。川本さんと少年の関係も、考えてみれば不思議ではある。川本さんのほうはともかく、少年はいくら自分を助けてくれたとはいえ、そんなに簡単に赤の他人になつくものだろうか?だが川本さんを見ているうち、そんなことはどうでも良くなってしまった。川本さんはデーモンにはなったが、少年を守るためなら夜叉にもなる、人間らしいというよりは女、いずれは母親になるであろう女としての母性と攻撃性を体現していた。永井豪氏がアメリカ版には出演を拒否したが、この作品には出演を快諾した理由が、彼女を通して分かった気がする。とはいえ。彼女がいなければ、私もおそらく1点をつけていたであろうと思う。それだけ基本的な部分はおざなりではある。そのため甘い点数ではあるが、この5点はほとんどがミーコに捧げるものである。 |