1.昔の名優を贅沢に配置した大味な大作という、この時期の流行を取り入れたファミリー・ムービー。やっぱり本作一番のミス・キャストが主役のマーク・レスター。子役時代(と言っても、この当時でも19歳)も美しく可愛かっただけで演技が上手かった訳じゃない。だから、ひょろひょろと中途半端に成長した本作の彼は最早見る影も無い(彼自身が既に「昔の名優」って感じか…)。底辺の暮らしと雲の上の暮らしを対比させた物語の本質も、サラッと流しただけでお終い。その分、陰の主役となって物語を引っ張ったのがオリバー・リードでした。忠義と愛情を奉ずる落武者(?)という役柄は、彼の容姿も相まって中々迫力がありカッコ良かったです。決して名作ではないですが、今でも普通には観れるんじゃないでしょうか、5点献上。