4.《ネタバレ》 メディアが報じない靖国神社参拝者の姿を観ることができたのは良い体験になったんだけど、ドキュメンタリーとしてはしょうもない。刀匠と監督の会話が成立してない時点で土台から崩壊してるんですよね。そこがキモなわけでしょ?本来なら靖国神社で撮影したビデオ映像だけで組み立てられるのに、わざわざ刀匠にインタビューしに行ったわけだから。そこが失敗してる時点で終わり!
某ラジオパーソナリティが指摘していたように、空虚な会話が連続することのほうがよっぽど靖国=日本人を象徴してる。面白い会話シーンが多かっただけに、やっぱり刀匠が邪魔なんだな。終盤の近代日本史と靖国の関係を意図のわからん音楽をバックに示す部分もいらん。会話に重点を置いていれば…。
本作中でハッとしたシーンは、謎のアメリカ人、台湾原住民の抗議、左翼活動家の若者がチョークスリーパーをかけられているシーン3つ。特に台湾原住民の抗議はキてました。通訳の男性の口がどんどん汚くなっていって、終いには自分の意見を語るだけになってしまうという。コメディとも受け取れる素晴らしいシーンだったんだけど、この素晴らしさを監督が意図していたかどうかわからん。ドキュメンタリーなのに監督を信頼できないのは痛すぎるでしょ。