3.《ネタバレ》 先ほど見終わりました。
ウーン、私はそれ程嵌れませんでしたね。
1つ、引っ掛かったのが先が読めてしまう展開です。
主人公は不幸な生い立ちを持ち、その為、特異な性格で人と交われない自閉的な女。
だが、犯罪の裏事情とハッキングなどの
違法な調査能力に長けているスペシャリスト。
しかし、内面では真面目な人間に憧れ、交わりたい、そして自分を変えたいと思っている。
と、こういう基本設定がある以上
自分が調べた真面目なのに理不尽な不幸に見舞われる編集者に好意を抱かない訳が無く
あの小太りの鬼畜後見人の陵辱をドラ女が許すわけが無い。
要するにその先の展開が読めてしまうのです。
もう1つは
スクープ裁判をしくじって、金欠に成り、スキャンダルで凹んだ雑誌編集人(前述の人物)。
いじけていると、知り合いの弁護士から電話が入り
旧家な大富豪の爺さんに何十年も前に失踪した娘の行方を追ってくれと
強引に依頼される事に成る。
しかし、調べる先は極寒でしかもボロ屋住まい
しかもその大富豪一族は変な奴ばかり、謎が謎を呼び、どうにもお手上げとなる。
そうだ!自分を調べ上げたというその凄腕ドラ女に頼もう!(彼女の登場は完全にガチ)
と、こうなると、もうその先は読めてしまうのです。
案の定、後は彼女の活躍で謎が解かれて行き、編集人ともラブラブとなり
ドラ女はこの編集人の為に何とか謎を解いてあげたいと本気で思う様に成る。
(自閉的であるが故の孤高の精神と反動的献身=要するに心を開いた飼い主に懐く猫)
そして非常に意外な人物(しかしある意味では推理サスペンスの定番的な展開)が
真犯人だと分かる。
犯人に編集人が捕まり、殺される寸前でドラ女登場(定番)
→犯人をバイクで追い詰めるとガソリンが漏れて炎上(これも主人公に不要な不法行為をさせない為の定番)
私はあの「セブン」の様なピリピリした緊張感や乾いた演出や意外性が
本作には基本的に無かったと思います。
あと、謎が謎を呼ぶ展開についても
登場人物が多くその整理がイマイチ出来てない気がします。
基本的にベンジャミンバトンでも感じたのですが
演出上、何か重要なものが欠けている気がします。
ただ、推理サスペンスのセオリーに忠実に作ってあるので
見て損したレベルでは有りませんが
私は佳作とは言い難い出来だと感じました。