1.《ネタバレ》 全体的に間が悪い印象。
特にミュージカルシーンではそれが顕著で、室内のシーンが多いというのもあるかもしれませんが、唄い終わるまでカメラはほとんどフィックスの状態で、画面が切り替わるのも1度くらいしかないため、ややこじんまりとした感じを受けましたし、ルイーズ王女の歌声が喋る時の声とかけ離れていたりしたのも自分としては気になってしまい、どうもミュージカルを撮るのに慣れていないんじゃないかという気がして、後世に作られたミュージカル映画と比べるとどうしても見劣りしてしまいます。
むしろ、小間使いたちのミュージカルシーンの方が歌と同時にモーションが加わったということもあってか、彼らのシーンの方がより引き立っていたように感じられました。
ストーリーの中でも、カットを入れるタイミングが遅いことが何度かあったりしてテンポが悪く感じましたし、物語の中身においても、女王の婿になれば苦労するのは目に見えていたこともあって特にそれを裏切るような変化もないまま終わってしまい、観ている間は退屈に思えました。
また、結婚直後の女王夫婦の部屋を覗いて様子を実況したり、婿にあてた手紙の追伸の内容もルビッチらしからぬ品位のなさを感じました。