1.《ネタバレ》 これを見た多くの人とは異なるだろうが、自分としての動機は「ゆずりん」役の人である。この人物は実在の“あかりん”に相当しているらしく、周囲より少し長身なのは実物同様と思われるが(飛鳥凛166cm、早見あかり165cm)、年齢的には少しおねえさんで一人だけ大人っぽく見えている。ファンからすれば明らかに異物なのだろうが、自分としてはこの人がももクロのメンバーに何気に混じっているのが微妙に可笑しい。序盤で去ってしまってもう出なかったのは残念だが予想通りである。
ところで「ももいろクローバーZ」は初めて見たので事情がよくわかっていないところもあるが、突然のメンバー脱退など実在のグループの軌跡をイメージ化した感じのドラマになっていると思われる。最後はライブでいきなり終わってしまうが、ラストを盛り上げるだけが目的ということでもなく、ここを起点として飛躍する未来を期待させる形になっており、ファンにとっては感動的なドラマだったのだろうと想像する。「翼」を歌詞に織り込んだライブの曲も、ドラマの内容に即して聞けば結構心にしみるものがある。
またこれを見ていて変に感心したのは、グループ解散後に市井の庶民に戻った各人が、本当にその辺にいるただの女の子のようにしか見えなかったことである。そもそも見るからに美少女というのが一人もいないようだが(失礼)、しかし見ているとそれぞれ個性的で面白そうな連中であり、またライブで見せたパフォーマンスの躍動感も印象的だった。結果として、ももクロというものに目を向けてこなかったこれまでの人生を反省し、常にその存在を心に留めながら今後を生きて行こう、と思わせる内容だったと感じられる。
なおこのドラマを見る限り、個人的には特に緑に心惹かれるものがあった。事務所に推されなくても自分としてはこの人を応援したい。