3.《ネタバレ》 フランス映画に出たときのブロンソンってどうしてこんなに渋くてカッコ良いんだろうか、本作でも無意味に上半身裸になって女性客向けサービスに務めるシーンまであって、もうブラピ顔負けのセクシー・スターぶりです。脚本のセバスチャン・ジャブリゾは冒頭にルイス・キャロルを引用するのが好きみたいだが、この映画はどう見ても『不思議の国のアリス』とは関係なさそうでした。ルネ・クレマンは「ブロンソン映画を撮ると監督生命が終わる」というジンクス通り本作以降どんどん落ち目になるのですが、そんな呪いを歯牙にもかけないフランシス・レイの絶頂ぶりが堪能できる音楽です。まあ本作の価値は、レイの華麗なムード・スコアが楽しめると言うことに尽きるでしょう。