2.《ネタバレ》 原題はRACE、米国の根深い人種差別問題と陸上競技のダブルミーニングという意味では上手いんだけど、映画としてはいろんな問題をぶっ込み過ぎで総花的に感じました。
ジェシー・オーエンスの陸上選手としての偉業を描くなら個性的なコーチとの関係・葛藤で一本話ができそうなもんですけど(本作も前半はそんな感じ)、話はどんどん裾広がりに。
自国のユダヤ人選手を排除してまでナチ政権下での五輪に参加することへの是非や、レニ・リーフェンシュタールとゲッペルスの不協和音まで挿入し、ナチ政権に批判的なドイツ人選手ロングまで登場するとは何をかいわんや。
色んなテーマが自己主張して渋滞を起こしてて整理ができてない映画だなという印象でした。