3.《ネタバレ》 舞台を幕末に移したシリーズ通算第12作。浪人である浜ちゃんと庄内藩主であるスーさんが出会うところからやっているので前半は1作目を江戸時代に舞台を移し変えたセルフリメーク作品みたい。でも浜ちゃんを独身男という設定にすることで完全にそうなるのを避けている脚本は長いシリーズにしては冒険だが、新鮮で面白かった。時代考証的におかしなところがあるのもこのシリーズならば許せる。しかし仕官が叶って庄内藩士となった浜ちゃんの上司が谷啓でなく、中村梅雀だったのはかなり違和感を感じた。ところで庄内といえばこのシリーズの脚本を書いている山田洋次監督の「たそがれ清兵衛」の舞台となった場所で愛着でもあるのかなと思ってみたり。いつかその山田監督による演出の「釣りバカ」を見てみたいと思ってるのだけど無理だろうなあ。