15.《ネタバレ》 アリーが恋人と別れた寂しさを埋めるために募集したルームメイトが完全にイカれた女。
長い交際期間があっても同居して初めてわかるといったことも珍しくないのに、面接やちょっと一緒にいた程度でいろいろ見抜くのは到底無理。
誰でも同じようなイカれた人間の被害者になりうる怖さを感じる。
ただ、彼氏とヨリを戻したからルームメイトに出ていってもらおうとするのはあまりに軽率で自分勝手。
自分で撒いた種でもあるので、同情はしきれない。
愛犬を転落死させたり、同じ髪型と服装をしてみたり、勝手に手紙を受け取って隠してたり、こんなのと同居だなんて鳥肌が立つ。
さらにどんどんエスカレートする異常行為に、まとわりつくような不快感が募っていく。
モンスターものより、こういう狂気の人間のほうが怖い。
アリーとヘディがギクシャクしていく様子はとてもリアルに描かれている。
一人でオナニーしているところを見られた場面など、こちらまで気まずくいたたまれない気分になる。
ところが、ラストの死闘でアリーが突如秘密工作員にでもなったかのような見事なアクションでの逆転劇には呆気にとられる。
とってつけたようなナレーションでのまとめもウソっぽくなった。